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【Update】英ミュージシャンが離脱後もEUをビザなしでツアーができるようにするEUからの提案を英国政府が拒否 トム・ヨークらが非難

2021/01/11 18:28掲載(Last Update:2021/01/13 15:56)
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United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland: UK
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland: UK
英国の新聞インデペンデント紙によると、英国のミュージシャンやアーティストが、欧州連合(EU)離脱後もEUをビザなしでツアーができるようにするEUからの提案を英国政府は拒否したという。レディオヘッドのトム・ヨークらアーティストたちが怒りの声を上げています。

インデペンデント紙の独占レポートによると、この提案は、パフォーマーがEU諸国をツアーする際に必要なビザの費用と手続きを免除するというもので、EUが米国やサウジアラビアなどに提供しているのと同じ免除を英国に提供しようと提案したという。

インデペンデント紙によると、英国政府はプリティ・パテル内務大臣の移民に対する厳しい姿勢もあって、英国を訪れて演奏するEUのアーティストに同様の権利を与えないと主張しているため、この件は却下されたという。

交渉に近いEU関係者は「通常、第三国との協定では、ミュージシャンには就労ビザは必要ないとされている。私たちはそれを盛り込もうとしたが、英国はそれを拒否した」と語ったという。

レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークはツイートで「Spineless(意気地のない、ひ弱な) fucks」と呼び、俳優/コメディアン/監督のデヴィッド・シュナイダーはこの決定は「許されない」と語るなど、多くのミュージシャン/アーティストたちが怒りの声を上げています。

英国では12月に、離脱後もEUでのビザなしツアーの許可を求める請願書が作らて、19万以上の署名が集まっていました(詳細はこちら

【Update:2021/01/13 15:52】

BBCによると、英国政府の報道官はBBCに、インディペンデント紙の記事は「匿名のEU情報源からの間違った、誤解を招くような推測」と語っています。

報道官はまた

「ミュージシャンがEU加盟国で仕事をしたり演奏したりできるようにするために、EUからの提案を断ったのは事実ではありません。英国政府はこれまでも、そしてこれからも、パフォーマーやアーティストがヨーロッパ全域で仕事をしたり、ツアーをしたりできるようにするためにサポートし続けます」

「政府は、英国のミュージシャンやサポートスタッフが、労働許可証を必要とせずに、英国やEUをより簡単に旅行し、演奏することができるように提案しました。残念ながら、EUは英国のクリエイティブ・アート部門を代表して私たちが行った提案を繰り返し拒否しました。EUがその考えを変えるならば、私たちのドアが開かれたままであることは明らかです。私たちは、英国のアーティストがEU内でツアーしたり仕事をしたりすることができるよう、可能な限り簡単になるよう努力していきます」

とも述べています