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英ライヴ音楽業界 2020年末までに17万人の雇用を失う可能性があると報告

2020/10/22 11:02掲載
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concert hall
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英国の新聞ガーディアンによると、英国のライヴ音楽業界は、10月末に英国政府の「コロナウイルス雇用維持制度」が終了した場合、困窮している業界がさらに「崖っぷち」に近づき、2020年末までに17万人の雇用を失う可能性があるという。

英国政府による「コロナウイルス雇用維持制度」は、一時帰休中の従業員の賃金を政府が負担するもので3月に導入。その後、期間を2度にわたり延長しましたが、スナク財務相はこれ以上の延長はしないと宣言。計画通りだと、10月末で打ち切られます。ガーディアンによると、ライヴ音楽業界は11月から始まる政府の新たな「雇用サポート制度」の対象外となっているとのこと。

ガーディアンは今回、新しい報告書をもとに報道。その報告書によると、3月から事実上閉鎖されている英国のライヴ音楽業界の今年の売上高は80%減少する見込みだという。

ライヴ音楽業界を代表する団体「Live」の委託を受けて行われた調査によると、この業界の26万2,000人の労働者の64%がクリスマスまでに仕事を失うことになると推定されています。

最も大きな打撃を受けるのは、正社員と同等の役割を持つ自営業者とフリーランス労働者の21万人で、144,000人が職を失うと予想されています。また正社員52,200人のうち、半数の約26,000人は「コロナウイルス雇用維持制度」が終わると職を失うと予想されています。英国のライヴ音楽業界の従業員の4分の3は「コロナウイルス雇用維持制度」を利用しているという。

メディア・インサイト・コンサルティングの調査によると、政府の15億7000万ポンドの文化復興基金は、これまでのところ、ライヴ音楽業界で1万人の雇用を救ったと推定されています。芸術部門の約2000社に3億3300万ポンドを支給した同基金ですが、潜在的に何十万もの雇用が失われることを防ぐことはできないだろうと報告書は述べています。