Photo: Fender Musical Instruments Corporation
ニューヨーク・タイムズ紙の新しいレポートによると、ギターの売り上げは2020年に大きく伸びており、フェンダー・ブランドのギターは過去最高のセールスを記録しています。また他のギターメーカーも売上の好調を報告しています。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、家の中にいる時間が増えたのも一因のようです。
Fender Musical Instruments CorporationのCEOであるアンディ・ムーニーは、タイムズ紙に「フェンダー史上最大の販売数、二桁成長を記録した日々、Eコマースの売上、初心者向けギアの売上など、今年はフェンダー史上最大の年になるでしょう。3月に戻って聞かれたら、今日のような状況になるとは想像もしていなかっただろう」と話しています。
フェンダーだけなく、他の企業も今年大きな成長を遂げています。
テイラー・ギターズの共同創設者であるカート・リストグはタイムズ紙に「6月の受注高は創業以来最高を記録しました」「ギターは今、店に到着して箱を開けたら、すぐに売れてしまいます」と話しています。リストグはまた、6月と7月だけで、年間を通して予想されていた注文量の半分を満たしたとも述べています。
パンデミックの影響で4月に工場を閉鎖したギブソンのCEOジェームズ・カーリーは「生産がない時は売上がない、それを直視しよう。しかし夏の終わりには、私たちが作っていたものは全て売ることができました」と話しています。
タイムズ紙は、ギターの売り上げが大きく回復したことについて、
「若い大人やティーンエイジャー、その多くは女性がこのギターの復活の原動力になっている。彼らは、親の世代を揺るがした楽器に自分たちの世代の刻印を入れると同時に、6弦セラピーの力を発見しました」
と述べています。
記事によると、ロックダウン期間中に多くの無料トライアルを提供したフェンダーのギター・インストラクション・アプリ「Fender Play」のユーザー数は、3月下旬から6月下旬の間に15万人から93万人に増加し、新規ユーザーの20%近くが24歳以下、70%が45歳以下でした。さらに、新規の女性ユーザーはパンデミック前の30%から45%に増加しました。
このように新規プレイヤーの関心が高まったことで、多くの大手ギターメーカーにブームをもたらしていると、タイムズ紙は報告しています。