パット・メセニー ECM全11作品 新ハイレゾ・マスター
パット・メセニー(Pat Metheny)のECMのカタログ11作品が新ハイレゾ・マスターでデジタル・リリース。ハイレゾ・ストリーミング・サービスでの配信もスタートしています。
今回のハイレゾ・リリースにあたり、マスタリングを担当したクリストフ・スティッケル氏は以下のようにコメントしています
「パット・メセニーのテープをデジタル化する際の大前提は、録音の音を変えることではなく、オリジナルの形で、可能な限り最高の品質で実現することでした。この作業は、オリジナルのアナログ・ステレオ・マスター・テープをベースにしています。マスターは非常に良い状態で、問題なく再生できます。すべてのテープは、それぞれのテープに細心の注意を払って校正されたStuder A820で再生されました。アナログ信号は96kHz / 24bitでデジタル化されており、オリジナルバンドの完全なスペクトルをカヴァーしています。それぞれのケースで、PrismSound ADA-8XR、Antelope Eclipse Mastering AD、そしてMythek Brooklyn ADCの中から、どれがそれぞれの録音に最も適しているかによって決定されました。デノイジングや音に影響を与えるその他の修復は一切行われておりません。」
■ECM全11作品 新ハイレゾ・マスター
●『ブライト・サイズ・ライフ』
1975年発表。パット・メセニーの伝説の始まりを告げる初リーダー作品。
ウェザー・リポート正式加入前年のジャコ・パストリアスをベースに迎え、6弦と12弦のギターを使い分け、薫り高い世界を展開。
●『ウォーターカラーズ』
1977年に発表された2ndアルバム。ライル・メイズという最高のパートナーを得て、非常にピュアで瑞々しい音楽が誕生した。後のメセニー・グループの原型がここにある。
●想い出のサン・ロレンツォ』(原題:Pat Metheny Group)
1978年に発表された盟友のキーボード奏者、ライル・メイズとの絶妙なコンビネーションが光るパット・メセニー・グループの第一弾作品。本作品の大成功により、パットの名はジャズ/フュージョン界に轟いた記念すべき作品。
●『ニュー・シャトークァ』
1979年に発表されたパット・メセニーの初ソロ・アルバム。アコースティック&エレクトリック・ギターの多重録音を早くも使用し、フォーク・ロック的な音作りからリリカルなバラードまで、多彩な世界が味わえる。
●『アメリカン・ガレージ』
1980年に発表されたアメリカン・ロックやカントリーの要素を取り入れた第1期パット・メセニー・グループの大人気盤(全米ジャズ・チャート1位)。明るく爽やかな「クロス・ザ・ハートランド」、ロックンロール調のタイトル曲など、当時のパットたちの若きエネルギーがほとばしる。
● 『80/81』
1980年に発表されたメセニーの録音の中でも特に重要な大作。チャーリー・ヘイデン(b)、ジャック・ディジョネット(ds)、マイケル・ブレッカー(ts)、デューイ・レッドマン(ts)と共に繰り広げられる作曲、芸術性、即興演奏において重要な録音としての地位を維持し続ける作品。
●『ウィチタ・フォールズ』(原題:As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls)
盟友のキーボード奏者ライル・メイズ、ブラジル出身の打楽器奏者ナナ・ヴァスコンセロスと3人でつくりあげたトーン・ポエム。アナログ時代はA面すべてを占めていたタイトル曲、ピアニストの故ビル・エヴァンスに捧げた「9月15日」等、“静の力”を感じさせる作品。
●『オフランプ』
1982年に発表されたパット・メセニー・グループ80年代の代表作。初めて本格的にギター・シンセサイザーを導入、ポップなナンバーから野心的な作風まで多彩な音楽性で魅了する。1983年のグラミー賞のベスト・ジャズ・フュージョン・パフォーマンス賞を受賞
●『トラヴェルズ』
1983年に発表されたパット・メセニー・グループの貴重なライヴ作品。1984年にグラミー賞ベスト・ジャズ・フュージョン・パフォーマンス賞を受賞。
●『リジョイシング』
1984年に発表されたオーネット・コールマン所縁の二人、チャーリー・ヘイデン(b)とビリー・ヒギンズ(ds)を迎え、ギター・トリオの新たな地平を切り開いた傑作。
●『ファースト・サークル』
1984年に発表されたパット自らプロデューサーも務めたECMからの最終作。本作で『オフランプ』『トラヴェルズ』に続いて、3年連続グラミー賞に輝いた。
■ハイレゾ一覧リンク
https://jazz.lnk.to/PatMethenyHD