Prince's Purple Rain Tour and Studio-Used Yamaha DX7 Synthesizer
プリンス(Prince)が1983年に購入し、『Purple Rain』のレコーディングや、1984年〜1985年の北米ツアーで使用したという、ヤマハのシンセサイザー『YAMAHA DX7』がオークションに出品され、73,697ドル(約788万円)で落札されています。落札予想価格は25,000ドル以上でした。約3倍の高値で売却されましたが、英国の音楽&楽器のサイトMusicRadarは、そもそもオークションを主催したRR Auctionがこのシンセサイザーの価値をかなり過小評価していたと指摘しています。
このシンセサイザーは、1991年から1996年までプリンスのペイズリー・パークで働いていたシェーン・T・ケラーが所有していたものです。
ケラーはサイトMusicRadarに、当時プリンスは「ワーナー・ブラザースとの戦いの中で資金が逼迫しており、ツアーのサポートのために外部から資金が入ることはなかった」と話し、日本での<The Ultimate Experience (Gold) Tour>の旅費を捻出するために資金を集めなければならなかったそうです。その際、ツアースタッフは古い機材を販売して資金調達を助けていました。ケラーはその時に、事実上のツアーマネージャーだったスチュアート・ホワイトから『EMAX II』サンプラーと『YAMAHA DX7』を購入したと話しています。
ケラーによると、彼が購入した『YAMAHA DX7』はペイズリーパークで唯一の『DX7』であり、おそらくプリンスが所有していた唯一の『DX7』です。シンセの手書きノートには、プリンスの曲のタイトル(「Let's Work」「Kiss」など)が含まれており、背面には「Fink Main」のステッカーがあります。これは、この楽器をザ・レヴォリューションのキーボード奏者Dr.Finkことマット・フィンク が使用していたことを示唆しています。
ケラーが『YAMAHA DX7』と共に購入した『EMAX II』サンプラーとディスク・コレクションも先週競売にかけられ、9,151ドル(約98万円)で落札されています。