ボブ・ディラン/佐藤良明訳『The Lyrics(全2冊)』
ボブ・ディラン(Bob Dylan)全曲新訳本『The Lyrics』(全2冊、佐藤良明訳)が岩波書店から3月27日刊行。390曲に及ぶ全自作詞を網羅。現代の吟遊詩人の神髄を、レノンやピンチョンの名訳者による最高の対訳で贈る。
<書籍情報>
■ボブ・ディラン/佐藤良明訳『The Lyrics(全2冊)』(3/27刊)
全曲新訳。声、歌が聞こえる、圧倒的訳業。
390曲に及ぶ全自作詞を網羅。アメリカ大衆歌謡の伝統を汲みながら詩に新地平をひらき、音楽とことばの限界を超えていった現代の吟遊詩人の神髄を、レノンやピンチョンの名訳者による最高の対訳で贈る。風に舞う問いとともに雷鳴を引きつれ、血の滲む運命の道を歩みつづけた50年にわたる創作の軌跡。詩神との至福の対話がここに。
●『The Lyrics 1961-1973』
刊行日:2020/03/27
ISBN:9784000613996
体裁:A5 ・ 上製 ・ 624頁
定価:本体4,500円+税
●『The Lyrics 1974-2012』
刊行日:2020/03/27
ISBN:9784000614009
体裁:A5 ・ 上製 ・576頁
定価:本体4,500円+税
■目次
【1961-1973】
フォークの新星として現れた『ボブ・ディラン』から、ザ・バンドとともに製作しビルボード1位を獲得した『プラネット・ウェイヴズ』まで、本物の歌と詞を求めてひたすら変わりつづけた十数年間。収録曲:「風に吹かれて」「はげしい雨が降る」「時代は変わる」「自由の鐘」「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」「ミスター・タンブリンマン」「ライク・ア・ローリング・ストーン」「雨の日の女」「ジョハンナの幻影」「見張塔からずらりと」など。
ボブ・ディラン/フリーホイーリン・ボブ・ディラン/時代は変わる/アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン/ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム/追憶のハイウェイ61/ブロンド・オン・ブロンド/ジョン・ウェズリー・ハーディング/ナッシュヴィル・スカイライン/セルフ・ポートレイト/新しい夜明け/地下室(ザ・ベースメント・テープス)/ビリー・ザ・キッド/プラネット・ウェイヴズ
【1974-2012】
ディランの最高傑作ともいわれる『血の轍』から、ダークな凄みにより比類なき存在感をはなつ近作『テンペスト』まで、よりラディカルで挑戦的な語り手となっていった四十年の軌跡。収録曲:「憂鬱(ブルー)にからまって」「運命のひとひねり」「ハリケーン」「アイシス」「今夜はどこに(暗黒の熱気を旅して)」「砂の一粒」「ジョーカーマン」「闇はこれから」「ハイランド」「世の中変わった」「ミシシッピー」「山上の雷鳴」「ネティ・ムーア」「テンペスト」など。
血の轍/欲望/ストリート・リーガル/スロー・トレイン・カミング/セイヴド/ショット・オブ・ラブ/インフィデル/エンパイア・バーレスク/ノックト・アウト・ローデッド/ダウン・イン・ザ・グルーヴ/オー・マーシー/アンダー・ザ・レッド・スカイ/タイム・アウト・オブ・マインド/ラヴ・アンド・セフト/モダン・タイムズ/トゥゲザー・スルー・ライフ/テンペスト
■訳者紹介
佐藤良明(さとう・よしあき)
アメリカ文学者、ポピュラー音楽研究者。1950年山梨県生まれ、群馬県育ち。現在、放送大学客員教授・東京大学名誉教授。著書に『ラバーソウルの弾み方――ビートルズと60年代文化のゆくえ』(平凡社ライブラリー)、『ビートルズとは何だったのか』(みすず書房)、『ニッポンのうたはどう変わったか――増補改訂 J-POP進化論』(平凡社ライブラリー)、など。訳書にトマス・ピンチョン『ヴァインランド』『スロー・ラナー』『LAヴァイス』『重力の虹』(新潮社)、ジョン・レノン『らりるれレノン――ジョン・レノン・ナンセンス作品集』(筑摩書房)など。テキストに『リトル・チャロ』(共著、NHK出版)、『耳から学ぶ英語』『アメリカの芸術と文化』(共著、放送大学)など。