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英国 2019年の音楽セールス全体は前年比7.1%増 ストリーミングが初めて10億ポンド突破、アナログ盤やカセットも好調

2020/01/03 16:37掲載
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United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland: UK
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英国小売店を代表する団体(Entertainment Retailers Association/ERA)の年次報告書によると、英国での2019年の音楽セールス全体は、ストリーミングが初めて10億ポンド(約1418億円)を超えたこともあり、2018年から7.1%増加の14億ポンド(約1986億円)に達しています。5年連続の増加です。英国では2010年の音楽セールス全体が約12億ポンドでしたので、ERAは、この10年で音楽セールス全体が19.1%増加したと報告しています。

フィジカル(CD、アナログレコード、カセットテープ他)のセールスは17%減の3億1,800万ポンド。2010年は8億7,300万ポンドでしたので、この10年で63%の減少です。

英国レコード産業協会(British Phonographic Industry/BPI)によると、CDは過去12か月間に2650万枚売れ、昨年に比べると26.8%減少しています。

これとは対照的に、アナログレコードの販売枚数は4.1%増加し、英国で購入されたアルバムの8枚に1枚を占めるまでになっています。セールス金額ベースでは、前年比6.4%増加の9700万ポンドで、フィジカルの約3分の1はアナログレコードのセールスとなっています。

カセットテープも人気があり、2019年には80,000本以上のテープが販売されました。これは2004年以来の最高の数字です。

デジタル・ダウンロードのセールスは27%減で9,000万ポンドをわずかに下回っています。ダウンロード販売は、この10年間で68%減少しました。

定額制音楽ストリーミングサービスのセールスは23%増加したことで、初めて10億ポンドの壁を突破しています。これは、5年前に英国人が音楽のストリーミングに費やした金額の4倍であり、2010年の3,100万ポンドの31倍です。

BPIによると英国全体では、1億5400万枚のアルバムがストリーミング、購入、ダウンロードされています。これは2006年の1億6140万枚以来の最大の数字です。