米サイトDeadlineによると、
スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly and The Family Stone)の
スライ・ストーン(Sly Stone)の新たなドキュメンタリー映画『Dance to the Streaming Music』が2019年に公開予定。
監督はインディーズ系の映像作家Brady Spensor。監督とスライは、スライが経済的に窮地に陥っていた2008年に初めて会い友人関係に。ドキュメンタリーはその頃から制作が開始されており、本作は10年に及ぶ制作期間を経て完成しています。
この映画は、過去10年間のスライ&ザ・ファミリー・ストーンの歴史を記録。今年10月に米国で制定された、音楽の著作権の改善とストリーミングの収益の分配を見直す法律「Music Modernization Act(音楽近代化法)」までの道程を軸にしています。「Music Modernization Act」は20世紀初頭に作られたアナログ時代の音楽の法律を、デジタル時代の21世紀に合わせるもので、アーティスト側収入形態をデジタル時代にあわせた形に改定する目的で制定されています。
スライは、1980年代にマネージャーと「楽曲の権利を譲る代わりに一定額の給与と経費を支払い続ける」という契約を結んだものの一方的に権利を奪われたまま契約を無視されたために収入源を失い、このドキュメンタリーの制作を開始した頃は貧しい生活を送っていました。スライは2010年にこの元マネージャーを裁判所に提訴し、2015年に勝訴しています。
ロイヤルティを主張する10年間の戦いを経て、スライは2018年に制定された「Music Modernization Act」により状況が変わり、現在は安定した収入ラインを確保しています。
映画はスライほかアーティストの独占インタビューや映像で構成されています。
監督は「スライが私の名前を覚えるまでに数ヶ月かかった。でも、そのすぐ後に、昼夜を問わずいつでも電話がかかってくるようになったよ。この時期は、彼の人生の中で本当に困難な時期だった。私は彼の友人になり、私に、悲劇的な連鎖の終わりと、移り変わり、そしてMusic Modernization Actに影響を与えたかもしれない重要な訴訟の勝利をドキュメント化することを許して貰えるほど、信じられないほどスライの信頼と関与に感謝しています」とコメントしています。