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レゲエ誕生の過程を解き明かした名著が13年ぶりにパワーアップして再登場 増補新版『レゲエ入門』発売

2018/08/23 06:17掲載
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レゲエ入門  世界を揺らしたジャマイカ発リズム革命
レゲエ入門  世界を揺らしたジャマイカ発リズム革命
あの革命的なリズムはいったいどのようにして生まれたのか? レゲエ誕生の過程を解き明かした名著が13年ぶりにパワーアップして再登場。増補新版『レゲエ入門 世界を揺らしたジャマイカ発リズム革命』がアルテスパブリッシングから8月27日発売。
●『レゲエ入門  世界を揺らしたジャマイカ発リズム革命』
牧野直也著

定価:本体1800円[税別]
四六判・並製 | 272頁
発売日 : 2018年8月27日
ISBN 978-4-86559-189-7 C1073

装丁:原田光丞 装画:松橋 泉

※以下インフォメーションより


1960年代にカリブの小さな島国ジャマイカで生まれ、世界を席捲したレゲエ。
あの革命的なリズムはいったいどのようにして生まれたのか?

スカ、ロック・ステディからレゲエへ、
そしてダブ、DJ、ダンスホール、UKレゲエまで──
ジャマイカという国の成り立ちとともに、
レゲエ誕生の過程を明らかにし、その歴史をたどる!

本書は、2005年に音楽之友社より刊行された『ON BOOKS 21 レゲエ入門』に、
ボーナストラック2編と、20枚のディスク・ガイドを新たに追加収録した増補新版です。

◎第6章「レゲエの完成」本文より
 それではロック・ステディとレゲエの違いは、いったい何なのだろうか。
 ロック・ステディ期に生じたテンポのスロー・ダウンは、アップビートの位置にあったキーボードやギターのアクセント・リフをダウンビート化し、間延びした小節の分割を促した。それとともに、ドラムスの第3拍目(サード・ビート)へのアクセント移動が起きる。
 強いて言えば、この「長い小節」を半分に区切ってしまう決意がはっきりしたとき、つまりリズム的な曖昧さをもつ「スローなスカ」を、サード・ビート・アクセントへと意図的に変革した時点をもって、ロック・ステディからレゲエへの脱皮が完了したと考えていい。

<プロフィール>
牧野直也(まきの なおや)
1952年、東京生まれ。和光大学人文学部文学科卒業、同専攻科修了。専門は鎌倉期の仏教思想および中国訳経史研究。平凡社営業部の東北・北海道担当を経て1985年に書籍制作会社を設立。人文系の事典・辞書・年表などの企画・執筆・編集に携わった後、住宅情報誌の巻頭エッセイ・シリーズ「いつもここに来てしまう」の制作を担当、多くの文学者・音楽家に執筆を依頼。同時に、自己のレーベルとバンドを立ち上げ、音楽活動にも力を入れる。1998年3月から2000年7月まで、アイルランドを皮切りに、メキシコ、中米、カリブ海、南米、アフリカ、ヨーロッパ、インドなど、音楽の源郷を訪ねる世界一周の旅を敢行。帰国後、音楽研究の執筆に専念する。DVD『BOB MARLEY/SPIRITUAL JOURNEY』(ナウオンメディア、2007年)の解説、北中正和監修『世界は音楽でできている』(音楽出版社、2012年)の分担執筆などのほか、著書に『リマリックのブラッド・メルドー』(アルテスパブリッシング、2017年)、『レゲエ入門』(同、2018年)がある。