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ハロウィンのカイ・ハンセンとアンディ・デリス 長い曲が生まれるのは「曲がそう要求するから」 7人編成の新アルバムについて語る

2025/05/26 20:19掲載
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Helloween - Photo: Martin Häusler
Helloween - Photo: Martin Häusler
ハロウィン(Helloween)は、マイケル・キスク(Michael Kiske)カイ・ハンセン(Kai Hansen)を含む7人編成で制作した新しいスタジオ・アルバム『GIANTS & MONSTERS』を海外で8月29日に発売します。このアルバムについてカイ・ハンセンとアンディ・デリスがメタル・ハマー・ギリシャの番組『TV War』の新しいインタビューの中で語っています。

『Giants & Monsters』が2021年の『HELLOWEEN』よりも、より焦点が絞られて一貫性があるように聞こえるという意見に同意しますか?と尋ねられると、ハンセンはこう答えています。

「そうだね。俺たちには多様性はあるけど、ハロウィンとして、そして個々のメンバーとして成長したから、曲やソングライターの違いはまだ聴き取れるけど、そこには一本の明確な赤い糸がある。今はもっと繋がっている感じだね」

デリスも続けてこう語っています。

「今回は他のメンバーが俺の曲に小さなアイデアをたくさん加えてくれて嬉しかったよ。正直なところ、今回は本当に時間がたっぷりあったので、全員が互いの曲を聴いて、自分のアイデアを出す時間が十分にあった。例えばカイは、俺の曲“Giants On The Run”にまるで新しい曲のような中間部分を加えてくれた。それが完璧にフィットしているんだ。俺はそういうのが大好きで、ずっと望んでいたことだったけれど、正直、前作の時はみんな自分のことで精一杯だった。新しいアルバムのためにスーパーソングを書かなきゃいけないし、マイケル(キスク)とカイが戻ってきたことで期待もすごく高まってたからね。だから、お互いの曲に自分のアイデアを盛り込む余裕なんてなかった。今回はプレッシャーがなくなったから自然にそうなったんだ。成功したアルバムを作った後だと、プレッシャーがなくなる。正しい方向に進んでいるとわかっているからね。ストレスを感じずに、ただ楽しむことができた。それが本当に楽しかったんだよ」

また今回の楽曲制作で、ヴォーカルや最初のサビを非常に早い段階で入れる手法を意図的に取ったかとの質問に、デリスはこう答えています。

「イエスでもありノーでもある。正直なところ、もしそれが曲を台無しにするなら、俺はそうしたくない。バンドのみんなも同意見だろう。曲自体がそれを求めているなら、短くする。でなければ退屈になってしまうからね」

ハンセンはこう付け加えています。

「商業的なトラックに、それがあるのはいいことだ。ヒット・シングルみたいなものにはね。でも本当に難しい。個人的には、曲の構成上必要なら、サビに入るまで時間がかかっても気にしない。曲作りをする際に“1分くらいでサビに入らないと”という一般的な考えやルールはないんだ」

デリスはこう続けています。

「商業的な側面で言えば、昔はレコード会社から3分以内に曲を短くするようにと強制された。そうしないとシングルにできないから。そんなのクソ食らえだ。正直、俺はそうは思わない。短くしろと言われたら、頑固者の俺は逆のことをするだろう。でも今は誰も口出ししないから、感じたままに書いている。バンドメンバーが“この曲は素晴らしいけど、もっと長くした方が良い”と言ってくれた時は非常に重要だ。例えば“Giants On The Run”は、カイのパートで3分以上追加して8分超えになった。元は5分くらいだったけど、それだけの価値ある変更だった。でも無駄に長くする必要はない。“いつもこんなに長い曲を書かなきゃいけないの?”と聞いた時、カイは“そうじゃない”と答えた。ただ、そうする必要があるからなんだ。曲作りの過程で自然とパートが増え、歌詞のストーリーを完結させるためにもう1パート必要なら、10分や12分になってもいいんだよ」

ハンセンはこう付け加えています。

「長い曲を作るのは楽しい。個人的にはね。ある種の挑戦ではあるけど、“長い曲が必要だ”と思って。わざとやってるわけじゃない。曲がそう要求するなら、そうするだけなのさ」

デリスはこう付け加えています。

「もし物語が2枚分あるとしたら、3分の曲にすべての歌詞を詰め込むなんて無理だ。歌詞によって様々な感情を表現することになる。例えば突然ロマンティックな部分が出てくることもある。そうすると、アレンジ的にもロマンティックな感じにしなきゃいけない。おそらく、そのロマンティックなものをすべてメタルでいくわけにはいかないだろう。だから泣いたり、叫んだり、怒鳴ったりする別のパートを曲が求めるんだ(そうすることで曲は必然と長くなる)」