ラッシュ(Rush)の
アレックス・ライフソン(Alex Lifeson)にとって最も楽しかったラッシュのアルバムは『Moving Pictures』だという。KABB FOX San Antonioの新しいインタビューの中で、「本当に本当に楽しかった」という同作のレコーディングを振り返っています。
「僕たちは(カナダの ケベックにある)Le Studioでたくさんのレコーディングをした。『Moving Pictures』は、これまでで一番楽しかったアルバムだね。素晴らしいエネルギーと雰囲気があった。冬で、とても寒い冬だった。僕が言う“とても寒い”というのは、マイナス30度、マイナス40度のこと。そんな天気が一週間続くこともあった。それでも、そこでの作業は本当に楽しかった。スノーシューやクロスカントリースキーでスタジオに通ったりもした。私はだいたい車で行っていたけど(笑)、それもカナダの(広大な自然、雪に覆われた)北部地域を体験する一部だったんだ。
『Moving Pictures』に取り組み始めたとき、すべてがとてもスムーズに進んだ。準備は万端だったし、すべての曲を書き終えていたし、自分たちがやるべきことがはっきりしていたからね。スタジオに入って収録したんだけど、少し違ったやり方を試してみた。ソニーの最初のデジタルマシンの1つを使って、デジタルでミックスダウンしたんだ。今のデジタルと比べると、まるで(大衆車の祖)“T型フォード”のようなものだったけれど、でも、アルバムの音は素晴らしかった。結果が良ければ、それでいいんだ。
本当に本当に楽しかった。そこではいくつかのビデオを作ったしね。
“Witch Hunt”のときは駐車場でも録音した。マイクを設置して、“Witch Hunt”のオープニングにいる群衆の一部を演じたんだ。よく聞くと、僕たちが笑っているのが聞こえる。少しお酒を飲んでいたから、群衆として最も馬鹿げたことを叫んだり騒いだりしていた。言っていることの多くは全然関係のないことだったけどね。『Moving Pictures』の制作は、本当に幸せな時だったよ」