ボサノヴァを創り、 ボサノヴァを超えた至高の音楽家、ジョアン・ジルベルト。その愛すべき素顔とともに、天才の実像を描きだす評伝の日本語版『アモローゾ ジョアン・ジルベルトの人と音楽』がアルテスパブリッシングから2月18日発売。
ボサノヴァの誕生と史上初の録音、世界にボサノヴァを知らしめた名盤『ゲッツ/ジルベルト』、伝説のカーネギーホール公演、奇跡の日本公演──数々のレコーディングやライヴ・パフォーマンスをつぶさに辿り、ジョアンの信頼も篤かった著者だけが知る豊富なエピソードで織りなす評伝。
■『アモローゾ ジョアン・ジルベルトの人と音楽』
ズーザ・オーメン・ヂ・メロ 著
国安真奈 訳
定価:本体3400円[税別]
A5判・並製 | 440頁
発売日 : 2025年2月18日予定
ISBN 978-4-86559-303-7 C1073
イラスト:市村譲 デザイン:中島美佳
<内容>
ボサノヴァを創り、 ボサノヴァを超えた至高の音楽家、ジョアン・ジルベルト。
その愛すべき素顔とともに、天才の実像を描きだす──
ヴィオラォンのバチーダ、話すような唱法、独創的なハーモニーで、
ブラジル音楽を変えたジョアン。
ボサノヴァの誕生と史上初の録音、
世界にボサノヴァを知らしめた名盤『ゲッツ/ジルベルト』、
伝説のカーネギーホール公演、奇跡の日本公演──
数々のレコーディングやライヴ・パフォーマンスをつぶさに辿り、
ジョアンの信頼も篤かった著者だけが知る
豊富なエピソードで織りなす評伝、待望の邦訳!
▼「訳者あとがき」を公開しています。
https://hanmoto9.tameshiyo.me/9784865593037◎本文「第1章 友情」より
ポスト・ボサノヴァ世代のミュージシャン、コンポーザー、シンガーたちはみな、ジョアン・ジルベルトの〈想いあふれて〉をラジオで初めて聴いた時のことを忘れていない。エリス・レジーナは家を掃除中だった。シコ・ブアルキは雷で打たれたようになった。ジルベルト・ジル、ミルトン・ナシメント、エドゥ・ロボ、フランシス・ハイミ、マルコス・ヴァーリ、エウミール・デオダート他の若者たち全員が、彼らの人生を変えることになったあの決定的瞬間のことを記憶している。それは音楽に人生を捧げることを決めさせるほど、彼らにとって衝撃的だった。カエターノ・ヴェローゾにとっては、人生の分水嶺となった。
<CONTENTS>
序 エルシリア・ロボ
第1章 友情
第2章 ジュアゼイロ
第3章 サルヴァドール経由リオデジャネイロ
第4章 ポルト・アレグレ
第5章 ヂアマンチーナ
第6章 リオ・ボサノヴァ
第7章 ボサノヴァUSA
第8章 調和する声
第9章 ボサノヴァから解放されて
第10章 セレブリティ
第11章 メロディがハーモニーと踊るダンス
第12章 社交嫌いの大家
第13章 ミニマリズム
第14章 落日
第15章 旅立ち
謝辞
訳者あとがき
ディスコグラフィー
原注
参考文献・資料
曲名索引
人名索引
<プロフィール>
ズーザ・オーメン・ヂ・メロ Zuza Homem de Mello
1933年、サンパウロ生まれ。音楽ジャーナリスト、研究家、音楽プロデューサー、コンサートやフェスティヴァルの芸術監督として活動。『これがボサノヴァたちだ Eis aqui os bossa-nova』(マルチンス・フォンチス)、『時を流れる歌 A canção no tempo』(ジャイロ・セヴェリアーノとの共著、全二巻。エヂトーラ34)、『音楽フェスティヴァルの時代 A era dos festivais』(エヂトーラ34)、『コパカバーナ Copacabana』(エヂトーラ34/エヂトーラ・セスキ)など著書多数。2020年没。
国安真奈 くにやす・まな
1960年生まれ。父親の転勤に伴い、15歳で渡伯、23歳までサンパウロ市で暮らす。サンパウロ大学卒(社会学)。帰国後、官公庁・企業のためのポルトガル語通訳・翻訳業に従事。ブラジル音楽のライナーノート執筆や歌詞対訳も数多く手掛ける。おもな訳書にカエターノ・ヴェローゾ『熱帯の真実』(アルテスパブリッシング、2020)、『トロピカーリア ブラジル音楽を変革した文化ムーヴメント』(2005)、『ボサノヴァの歴史』(2001)、『パジャマを着た神様 ボサノヴァの歴史外伝』(2003、以上音楽之友社)、『台風エリス』(2003、東京書籍)、『アントニオ・カルロス・ジョビン ボサノヴァを創った男』(青土社、1999)、『赤と黒 フラメンゴの偉大なる一〇〇年』(2006、雲母書房)がある。