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リック・ウェイクマン、ブラック・サバス『Sabbath Bloody Sabbath』のカオスなセッションを振り返る

2023/05/04 17:07掲載
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Rick Wakeman
Rick Wakeman
リック・ウェイクマン(Rick Wakeman)は、イエス(Yes)のアルバム制作の合間にブラック・サバス(Black Sabbath)『Sabbath Bloody Sabbath』のキーボード録音のために呼び出されたときのことを回想。サバスのメンバーが酔いつぶれている中で録音したそうで、録音後、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)は突然酔いから覚め、「すげえ、とても良い!」とだけ言って、また気を失ったという。リックもその後、酔いつぶれたので何を演奏したか思い出せないという。

リックはその時の様子をThe Metal Voiceのインタビューの中で次のように語っています。

「僕たちは仲が良かった。オジーとトニー(アイオミ)と僕は、1960年代後半からの仲間なんだ。ブラック・サバスとイエスが同じマネージメント・オフィスを共有していた時期もあったし、サバスをサポートするステージをやったこともあった。彼らとはとても仲が良く、1973年に僕たち(イエス)はあるスタジオでレコーディングをしていて、彼ら(サバス)は道路を挟んで別のスタジオでレコーディングをしていた。そのスタジオには24時間営業のバーがあったので、かなり賑やかだった。

オジーから“キーボードでやってほしいことがいくつかあるんだ”と言われた。今は普通だけど、メタルのアルバムとしては珍しいことだった。彼は“俺たちのためにやってくれないか”と言ったので、僕はいいよと言った。イエスのセッションが終わった後、真夜中過ぎにやろうと考えたんだ。道路を渡って中に入ると、そこには大量のアルコールがあった。スタジオに入ったら、みんな意識を失って積み重なっていた。僕もそう遠くないうちにそうなった。

シラフだったのはテープオペレーターだけで、若い青年は怯えていた。彼は“演奏してほしいところの準備は整えています。オジーは何を演奏すればいいかわかると言っていました”と言っていた。僕は“さっぱりわからないよ!”と言った。彼らはその部分を流してくれた。何度か聴いて、やるべきことを考え、それを実行した。僕は“うまくいけばいいけど、もしうまくいかなかったら、きっと知らせてくれるだろうし、また来てやるから”と言った。

すると、その瞬間、オジーは目を開けてちょっと前に出てきて、彼はただ“すげえ、とても良い!”と言って、また気を失った」

それから20年以上後、オジーはリックの息子であるアダム・ウェイクマンを雇いました。アダムは父親に電話をかけて「オジーは『Sabbath Bloody Sabbath』の曲を何曲かやりたいと言っているんだけど、どう演奏したか教えてくれない?」と尋ねましたが、リックは「みんな酔いつぶれていた」と答え、結局、リックは「うまくやれよ、できたら僕に教えてよ!」と言うしかなかったそうです。