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「ジョン・ボーナムがフォークシンガーのバックを務めた時、聞こえてくるのはドラムの音だけだった」 フォガットのロジャー・アール語る

2022/09/24 19:30掲載
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John Bonham
John Bonham
9月25日、レッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムが亡くなってから42年が経ちます。2020年に海外で出版された『BONZO: 30 Rock Drummers Remember the Legendary John Bonham』では著名なドラマーがボーナムについて語っています。この本からの抜粋がAllMusicで紹介されていて、その中からロジャー・アール(フォガット)とリー・カースレイク(ユーライア・ヒープ、オジー・オズボーン)を紹介します。

ジョン・ボーナム(John Bonham)は1960年代半ば、フォーク・シンガーのバックを務めていました。ライヴを目撃したフォガットのロジャー・アールは「シンガーはアコースティック・ギターを弾いていたんだけど、聞こえてくるのはドラムの音だけ!(笑) 圧倒的な存在感を持っていた。ベースがいたかどうかも覚えていない。本当にすごい人だった」と当時を振り返っています。

●ロジャー・アール(フォガット)

「ジョン・ボーナムの演奏を初めて聴いたのは60年代の半ばで、彼はティム・ハーディンというアメリカのフォーク・シンガーのバックを務めていた。彼はロンドンのクラブ、スピークイージーで演奏したことがあって、僕はその時そこにいた。ティム・ハーディンはアコースティック・ギターを弾いていたんだけど、聞こえてくるのはドラムの音だけ!(笑)。誰かがそのドラマーの名前を教えてくれて、それで彼のことを知ったんだよ。彼は素晴らしい演奏をしていたからね。圧倒的な存在感を持っていた。ベースがいたかどうかも覚えていない。本当にすごい人だった。

ツェッペリンと初めて一緒に演奏したのはサヴォイ・ブラウン(のメンバーだった)とき。69年だったかな。サヴォイ・ブラウン、ジェスロ・タル、レッド・ツェッペリンで何度も公演を行った。今でも鮮明に覚えているのは、シカゴ(7月18日か19日、キネティック・アンダーグラウンド)とフィリー(7月12日のスペクトラム)で、ドラマーたちが一緒にジャムったんだ。ボンゾと僕、それにジェスロ・タルのクライヴ・バンカーが参加した。みんなそれぞれ違うやり方で演奏していたから、とても面白かったよ。クライヴ・バンカーも素晴らしいドラマーだ。

ボンゾは...誰も彼のような演奏はしなかった。あんなにパワフルな演奏をする人はいない。それに彼のフットワークは信じられないほどだった。彼がバスドラムのペダルで3連符を演奏していたなんて、誰も気づいてなかったと思う。基本的に、彼は手でできることは何でも足でやっていた。僕は彼が2つのバスドラムを演奏しているのを聴いたことはないけど、一時期は演奏していたようだね。彼はかなり特別な存在で、彼の音はどこからともなく聴こえてきたものです。(サヴォイ・ブラウンの)キム・シモンズがギターを弾いていたのか、それともジミー(ペイジ)がステージ上の3人のドラマーと一緒にギターを弾いていたのか、よく覚えていない。ギタリストは1人で、ジャムではヴァイオリンを弾いている人もいたかもしれない。基本的にはドラムフェスだったんだ」

●リー・カースレイク(ユーライア・ヒープ、オジー・オズボーン)

「彼が演奏するのをじっと見ていた。彼は素晴らしかった。僕は彼に“君は素晴らしいドラマーだね”と言うと、彼は“ありがとう。俺も君のことが好きで、ずっと見ていたんだ。俺たちはとても似てるね”と言っていた。それ以来、彼とはずっと会っていなかった。その後、クリフ・ベネットと一緒にライヴをやったんだけど、彼はニュー・ヤードバーズのメンバーだった。その時彼と会って、昔話をした。グレッグ・レイクとカール・パーマーが所有している古い映画館のリハーサル室に行ってドラムセットを叩き始めたら、彼は“血まみれのセットから離れろ!”と言った。それは彼のものだったんだ」