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アイルランド政府 新型コロナに影響を受けたアーティストを支援するため、週給で給与を支払う制度開始

2022/09/20 16:55掲載
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アイルランド国旗
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新型コロナウイルスのパンデミックに影響を受けたアーティスト、ミュージシャン、作家、パフォーマーなどを支援するため、アイルランド政府は、応募者の中から無作為に選ばれた2,000人に対し、週給で325ユーロ(約47,000円)を支払う制度を開始しています。

この「芸術のためのベーシックインカム」制度は、1月にアイルランド政府が計画を発表していました。政府はこの制度に約2500万ユーロ(約36億万円)を支出する予定です。

9,000人以上がこの制度に応募し、収入を得る2,000人は匿名で無作為に選ばれました。3年間の支払いを受ける人の大半は、ミュージシャンやアーティストです。

この制度はもともと、アイルランドの観光・文化・芸術・ゲールヨット・スポーツ・メディア担当大臣であるキャサリン・マーティンが設置したタスクフォースによって提言されたものです。このタスクフォースは、パンデミックによる「前例のない被害」から芸術がどのように回復できるかを提案するために設立されました。

今回の制度で選ばれた2,000人に対しては調査をしていないため、社会福祉給付を受ける資格があったり、仕事をして他のお金を稼ぐことができるもしれません。しかし、彼らはこの支給の影響に関するデータを収集する研究プロジェクトに参加しなければなりません。

アイルランド政府は、受給する2,000人がアイルランドのどこに住んでいるかの内訳を発表しています。ダブリンが764人と最も多く、コーク(212人)、ゴールウェイ(148人)と続いています。

また受給する2,000人の職業は、700人以上がビジュアルアーティスト、584人がミュージシャン、204人が映画関係者、184人が作家、約170人が演劇で活躍する俳優、32人がダンサーや振付師、13人がサーカス・アーティストでした。建築家10人も選ばれていて、また50人以上の受給者がアイルランド語で仕事をしています。