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ロバート・トゥルージロ 誤ってオジー・オズボーンのステージ電源を切ってしまった“恐怖の瞬間”を語る

2022/09/12 20:20掲載
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Robert Trujillo
Robert Trujillo
1991年、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)がコンサートで演奏中、突然ステージ上の電源が落ちてしまう。犯人は、後にオジーのバンドやメタリカ(Metallica)のメンバーとなるロバート・トゥルージロ(Robert Trujillo)でした。バックステージを歩いていた彼はケーブルの山につまづいて電源を落としてしまった“恐怖の瞬間”をRevolverの新しいインタビューで振り返っています。

この出来事は、彼がオジーのバンドに加入する前のことで、メタリカのメンバーとなるずっと前のことです。マイク・ミューアと共にサイド・プロジェクト、インフェクシャス・グルーヴスのデビュー・アルバムを引っさげてのツアー中でした。

Q:オジーとのツアーで、特にワイルドなエピソードがあれば教えてください。いくつかあると思うんだけど......。

「テキサス州オースティンで起こったクレイジーな話があるよ。インフェクシャス・グルーヴスが初めてオジーのオープニングをやったとき、そこはオースティンの劇場だったんだ。僕らは本当に興奮していた。その直前にヒューストンでウォームアップ・ライヴをやって、その後、オースティンの会場の後方に車を停めたんだ。ツアーバスから降りて最初に目にしたのは......地面にある五芒星と死んだカラス、黒いバラとロウソクだった(笑)。“なんてこった”と思ったよ(笑)。ようこそ、ツアーに、という感じだったんだ。僕たちは何に巻き込まれているんだろう?と思ったよ(笑)」

Q:ライヴ自体はどうでしたか?

「面白かったよ。他の有名なメタル・バンドと同じように、観客はオジーの名前を唱え始めた。“オジー!オジー!”ってね。観客は僕らが何者なのか知らない。インフェクシャス・グルーヴスが誰なのか知らない。彼らは唱えていて、張り出し席は動いていた。でも、いったん曲に入れば、そのエネルギーと注目をそらすことができるとわかっていた。だから、五芒星からライヴそのものに至るまで、全体的にエッジの効いたものになったんだ。演奏後、僕たちは“なんとか生き延びたけど、かろうじてだな”というような感じだった。

そして極めつけは......オジーが演奏していて、みんな興奮していた。僕とバンドメンバーの2人だったと思うけど、ビールを飲んで、オジーが演奏しているときに、暗くなってからバックステージをコソコソと歩いていたんだけど、暗くてケーブルの山につまづいちゃったんだ。モニター用のコネクターや電源ライン、その他もろもろにぶつかって、モニターシステムの電源を落としてしまったんだ(笑)! まるでスローモーションのようだった。自分が倒れているのが見えて......入力ジャックを3つくらい壊して、突然ステージの電源が落ちたんだ」

Q:それは恐ろしかったでしょうね。

「聞こえてくるのはオジーとドラムの音だけ。オジーは全体を見渡したけど、誰も何が起こったかわからない。僕はとても怖かった。幸運なことに、モニターの人がそれを見ていたんだ。彼は本当に素早くそれを元に戻してくれたんだ。僕は“ヤバい、逃げよう”と思って、ケータリングの中に入って、その場をやり過ごそうとしたんだ。きっと誰も気づいていないだろうと思っていた。そしたら、オジーのツアーマネージャーが後ろからやってきた。幸運なことに彼はとてもいい人だった。彼は僕に腕を回して“ロバート、モニター装置の電源は切ったか?”と言ったので、僕は“はい”と答えた。すると彼は“わかった、二度とするなよ”と言った。僕は“帰らないとダメなのか?”と聞いたら、 “いや、もうするなよ ...ラッキーだったな。オジーはオースティンで停電があったと思っているんだ”と言っていたよ(笑)」

Q:その時、あなたはおそらく呪われたライヴだと思ったでしょう。

「そうなんだよ!(笑)。呪われた初ライヴだった。オジー・オズボーンの世界へようこそ(笑)」