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デイヴ・ムステイン、メタリカ時代はリーダーだったと思う理由を語る 人生を振り返って後悔していること等も

2022/09/10 20:08掲載
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Dave Mustaine
Dave Mustaine
メガデス(Megadeth)デイヴ・ムステイン(Dave Mustaine)は、自伝の中で「メタリカ時代、俺はバンドのリーダーだった」と言っていました。その発言について英Classic Rockのインタビューの中で話しています。またメガデスで夢見たことはすべて達成できたのか? 人生を振り返って後悔していることは? デイヴ・ムステインの未来はどうなるのか?についても話しています。

Q:自伝の中で、ちょっと不思議なことをおっしゃっていましたね。メタリカ時代について、あなたはこう言っています。「俺はバンドのリーダーだった」。なかなかの発言ですね。

「なぜ?」

Q:だって、あのバンドを結成したジェイムズ・ヘットフィールドとラーズ・ウルリッヒは、「アルファ・オス(※群れのボス)」のような存在ですからね。

「いやいや、俺は3人の中で明らかにアルファ・オスだ。(そうでなければ)バンドにいたとき、なんで俺が全部やらなきゃいけかったのか? なんでいつもプロモーターとのやり取りや現金の回収を頼まれたのか? なんで戦うのは俺なんだ? なぜ曲の合間に話をしなければならなかったのか?」

Q:メタリカから追い出された後、裏切られたという思いがあなたを駆り立てましたが、その苦い思いはずっとあなたの中に残っていましたか?

「20歳で世界最大の新進気鋭のギタリストになった少年に、現実を把握できるわけがないだろう。それからは、すべてが反目し合っていた。どこに行ってもそうだった、“メタ...メガデスの調子はどうだ?”」

Q:メタリカについて話すのは難しいですか?

「いや、本当にどうでもいい。それに、俺はあいつらが大好きなんだ。数日前、ジェイムズが演奏に不安を感じていると言っていたので、彼にテキストメッセージを送った。“ジェイムズ、愛してるぜ、お前の演奏が本当に好きなんだ”ってね。返事はなかったけど。それはそうだろう。どうして送ったのか? 重要なのは、俺もそういう感情を抱いていたことを彼に知ってほしかったということなんだ。今は抱いていないよ。

念のために言っておくけど、俺がメタリカに加入したとき、ジェイムズはギターを弾いていなかった。俺がバンドにいたときに、彼はギターを手にして弾き始めたんだ。正直に言うと、ジェイムズは世界最高のメタル・ギタリストの一人なんだ。だから、彼がそういう感情を抱くのは嘘だと思う、だって彼は驚くほど才能のある男なんだから。だから、俺は彼に何か言わなきゃいけないと思ったんだよ。ツイートはしてないよ。俺が言ったことを誰にも知られたくなかったからね。こうして話しているのは、君がその話を持ち出したからだよ」

Q:メガデスで夢見たことはすべて達成できたのでしょうか?

「世界最大のメタル・バンドになるという計画があった。まだ先の話かもしれないけどね。でも、アメリカのメタル・バンドに関して言えば、メガデスより大きなバンドはそうそうないだろうね。偉大な偉業だと思うよ」

Q:メガデスを結成して40年になろうとしていますが、このような音楽を演奏することは、肉体的に厳しい仕事です。今、それをより実感していますか?

「つらいときもある。手がかじかむし、長年ヘッドバンギングを続けてきたせいで関節にもダメージがある。誰もが持っているんだ。ジェイムズもそうだし、トム(・アラヤ、元スレイヤー)もそうだ。俺ら3人は全員、手術を受けているんだ。でも、それが人生というもので、歳をとるとともに変化していくものなんだ。それに、仕事とプライベートを切り離して考えることができるのも助かる。音楽の世界とは関係のない友人もたくさんいるし、それは本当にクールなことだよ。だから、ステージに立つたびに、自分の持っているものをすべて吐き出すことができるんだ」

Q:今、人生を振り返って、後悔していることはありますか?

「そうだな。ガル(サミュエルソン、元メガデスのドラマー)に別れを告げなかったことは後悔している。別れ際は本当に醜かった。ガルとクリス(ポーランド、当時のメガデスのギタリスト)がヘロインのために(機材を)売っていたんだ。ツアーに出る準備をするたびに、近所の質屋を回って機材を取り戻さなければならなかった。別れたときは最悪だった。

それから何年も経ってから、ツアーでフロリダに行ったとき、ガルに会ったんだけど、彼は本当に変わっていた。いい意味ではなくてね。髪の毛はとても長く、目はとてもくぼんでいた。結局、彼は肝不全で亡くなってしまった。もっと知っていれば、もっと彼と話ができたのにと思うよ。いつも“2、3日したら電話する”と言っていたけど、そうしなかった。それが俺の後悔だ」

Q:あなたとメガデスは健康で、あなたの人生は80年代にはほとんど予想できなかったほど順調に進んでいます。デイヴ・ムステインの未来はどうなっているのでしょうか?

「残りの時間は、若いバンドが正しい判断を下せるように、俺がしたこと、あるいはしなかったことを伝えることに費やしたいと思っている。俺は、この素晴らしい経験を生かしたいと思っているんだ。墓場まで持っていきたくはない。息子は経営者だし、娘は歌手だがメタルをやらないから、無駄になるだけだ。でなければ......」

Q:そうでなければ?

「赤毛の孫がフライングVを弾かない限りはね!分からないよ」