HOME > ニュース >

デヴィッド・ボウイ好きの男性 旅行中にボウイの短編フィルム撮影を偶然目撃 エキストラに誘われてボウイとも会話する 男性が当時を語る

2022/07/20 14:32掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
David Bowie - Jazzin' For Blue Jean
David Bowie - Jazzin' For Blue Jean
英国旅行中、ロンドンで偶然、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)がショートフィルム『Jazzin' For Blue Jean』(ジュリアン・テンプル監督)を撮影しているところを目撃した、ボウイ好きの10代の男性。撮影を見学していると、エキストラをやらないかと誘われて撮影に参加。撮影後にはボウイとも会話したという男性(現在53歳)に、CNNトラベルが新たにインタビューしています。

男性の名前はブラッド・ミール。ニュージャージーで育った彼はボウイ・ファンで、部屋にはボウイのポスターが壁一面に貼られていたという。

1984年の夏、ミールは、ソニーのウォークマンを片手に鉄道でヨーロッパを旅しました。母親もヨーロッパを旅しましたが、母親が5つ星ホテルや有名な観光地を巡るのに対し、ミーレと弟はホステルに泊まり、好きなアーティストが曲を作った場所を探して、脇道を歩き回る日々を送ったという。「ヨーロッパの小さな都市をランダムに歩き回り、デヴィッド・ボウイを聴きながら、レコード棚を探したのを覚えているよ」

英国滞在中のある夜、ミーレと彼の弟はロンドンでは母親と夕食を共にしました。夕食後、ミーレは一人で夜の街に繰り出しました。すると、サヴォイ・ホテルに隣接する路地に人が集まっていました。

ミーレは「今思い出すと不思議だけど、あの下にいるのは、絶対にデヴィッド・ボウイだ」と思ったという。その予感通りにボウイがいました。ボウイはショートフィルム『Jazzin' For Blue Jean』の撮影の真っ最中でした。

ミーレによると、撮影現場には通行人が入ってこないようにバリケードがいくつか設置されていましたが、撮影の邪魔にならない程度、十数人ほどは見学することが許可されていたという。

『Jazzin' For Blue Jean』ではヴィック役のボウイが排水管をよじ登り、ナイトクラブに押し入ろうとする場面があります。「このシーンの撮影は、ボウイの替え玉で何度も何度も行われていたんだ」。監督は何度も本物のボウイと入れ替わりながら撮影していました。ミーレは信じられない思いでそれを見ていましたが、その後、あるスタッフがミーレに近づき、残りの撮影でエキストラをやらないかと言ってきました。見学者の中で彼だけが選び出されたという。

10代のミーレは、翌日の日記に「死にそうになった」と書いています。ミーレは、クラブの外での撮影で、ボウイの後ろを歩くように指示されました。ビデオでは、ボウイがダフ屋からチケットを買うときに彼の姿が見えます。10分54秒から10分56秒の間にボウイの後ろを歩いていた帽子の男が彼だと言っています。

それから数時間、その日の撮影が終わると、キャストとスタッフはビールを開けて談笑していました。その時、ミーレは勇気を出してボウイに話しかけました。

「もっと早く話せたかもしれないけれど、明らかに動揺していたんだ。たぶん、20語くらい話したと思う」

ミーレのお気に入りの一つであるボウイのアルバム『LOW』について話したかもしれないと考えていますが、その瞬間については、ぼんやりとしたことしか覚えていないという。ミーレはボウイのサインをもらったことも覚えていますが、あれから40年近く経っているので、もうどこにあるのかわからなくなってしまったと話しています。