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Warp Recordsと契約した最初の女性アーティスト IDMの名盤『One on One』を生んだミラ・カリックス死去

2022/03/29 15:02掲載
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Mira Calix
Mira Calix
Warp Recordsと契約した最初の女性アーティストで、IDMの名盤のひとつとされる『One on One』を生んだ、英国在住のサウンドアーティスト/実験音楽家のミラ・カリックス(Mira Calix)が死去。Warpが発表。死因は明らかにされていません。カリックスの正確な年齢は不明ですが、報道によると50代前半だったという。

以下、Warp Recordsより

「親愛なるミラ・カリックス(本名:Chantal Passamonte)の訃報に接し、大きなショックを受けています。

ミラは非常に才能のあるアーティストであり作曲家であっただけでなく、美しく思いやりのある人間であり、彼女と仕事をするという名誉を与えられたすべての人々の人生に感動を与えました。

ミラは、レーベルと契約した最初の女性アーティストの一人として、2000年の『One on One』から2021年の『absent origin』まで6枚のアルバムをリリースし、Warpのファミリーと歴史の中で大きな役割を担ってきました。

私たちは、彼女の膨大なクリエイティブ活動をとても誇りに思っています。彼女のアートワーク、ビデオ、音楽は、彼女がいかに革新的で先駆的で素晴らしい魂を持っていたかを如実に表しています。

彼女は電子音楽、クラシック音楽、芸術の境界を、真に唯一無二な方法で押し広げたのです。彼女は、レーベルのスタッフ、アーティスト、全ての人から惜しまれることでしょう」

1970年に南アフリカで生まれたミラ・カリックスは、音楽のキャリアを追求するために1991年にロンドンに移住。プロモーターやDJとして働きながら、Warpの広報を担当し、その後アーティストとしてレーベルと契約した最初の女性の一人となった。

カリックスはいくつかのシングルとEPをリリースした後、2000年にIDMの名盤のひとつとされる1st LP『One on One』をリリース。穏やかな自然界の音を描き出したようなアブストラクトな電子音響トラックは、リスナーのみならず他のアーティストからも高い評価を得た。その後、彼女は様々な実験的スタイルとテクスチャーのアルバムとEPを発表。その後、長い休止期間を経て、2019年に『Utopia EP』でWarpに復帰し、2021年にアルバム『absent origin』をリリースした。