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スティーヴ・ヴァイ 様々な質問に答える 「史上最高のアルバム」「ギターヒーロー」「お気に入りのシンガー」「自分の葬式でかけてほしい曲」他

2022/03/16 17:03掲載
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Steve Vai / Inviolate
Steve Vai / Inviolate
スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)は英Classic Rock誌の企画でさまざまな質問に答えています。「初めて聴いた音楽」「初めてライヴで演奏した曲」「史上最高のアルバム」「ギターヒーロー」「お気に入りのシンガー」「お気に入りのソングライター」「僕が作った最高のアルバム」「ベスト・ライヴ・アルバム」「土曜夜のパーティーソング」「自分の葬式でかけてほしい曲」

Q:初めて聴いた音楽

「両親のイタリアのポルカ音楽。でも、初めて聴いて“これだ!”と思ったのは、『Yogi Bear & Friends』というアニメのサウンドトラックだった。両親がそのレコードを買ってくれたんだけど、これがまたすごいんだよ」

Q:初めてライヴで演奏した曲

「高校のダンスパーティーで、サーカスという僕のバンドで“Ziggy Stardust”を演奏したんだ。13歳だった僕は、バンドを始めてからまだ9ヶ月しか経っていなかった。初めてのライヴはステージに向かうときは緊張で弱々しかったけど、ステージに上がってギターを弾き始めると、すっかりくつろいだ気分になって、ノリノリになっていたんだ。

何曲かのあと、アメリカ国歌“The Star Spangled Banner”を演奏していた時、ギターのストラップが切れてしまった。膝がワウペダルの高音部に当たって、頭がスピーカーと完全に一直線になったところで、耳元でアイスピックのようなフィードバックが起こり、気絶してしまったんだ」

Q:史上最高のアルバム

「トム・ウェイツの『Bone Machine』(1992年)。うまく言えないけど、今まで聴いたことのないような、生々しく正直なアーティストの表現だ。トムは雰囲気を捉える術を持っている。歌詞、トラックの音、彼の歌い方...すべてが有機的に作用して、ポップミュージックにはない絵が描かれているんだ。もうひとつは、フランク・ザッパの『Overnite Sensation』」



Q:ギターヒーロー

「ジミー・ペイジは僕にとって最初の本物のギターヒーローだった。アレンジ、プロダクション、楽器へのタッチ、音の選び方、ギターパートの作り方など、今でも彼は絶対的な存在だ。彼のフレージングはとてもユニークで、彼のリフを演奏しても、彼らしくは聴こえないんだ。

現代には、たくさんの素晴らしいプレーヤーがいる。自分のキャリアに対し無意識に何かをやっている人が好きなんだ。彼らはただ芸術的なことをしなければならないという衝動があり、それが作品に流れ込んでいるんだ。

イヴェット・ヤングはとてつもなく芸術的な人で、彼女が最近ギターでやっていることを見るのが好きなんだ。クレイジーな名人芸というわけではなく、オーガニックで正直なんだよ」

Q:お気に入りのシンガー

「若い頃はロバート・プラント、その後はデヴィン・タウンゼンドだった。デイヴィッド・カヴァデールが歌うのを毎晩見ていたのは驚きだった。彼は決して音を外さない。ただひたすら歌い続ける。デイヴィッド・リー・ロスについても同じことが言えるね。

最近かい? ハリー・スタイルズかな。妻は音楽の趣味がよくて、僕の俗物根性では聴くことができないような音楽を聴かせてくれるんだよ。彼女はハリー・スタイルズをよく聴いていて、僕もとても気に入っている。彼がボーイ・バンドか何かに所属していたことは知っているけど、アルバムのサウンドが好きなんだ」

Q:お気に入りのソングライター

「今回もトム・ウェイツ。ボブ・ディランなど、歴史的なソングライターを紹介することはできるけど、結局は完全に主観的で、個人的なものだね。僕はトムの曲が大好きなんだ。また別の日に聞けば、違う答えが返ってくるだろうけどね」

Q:僕が作った最高のアルバム

「アーティストが(その質問に対して)“最新作!”と言うのは珍しいことではないと思うけど、自分の音楽に満足するのはいいことだ。そうでなければならないんだ。今までアルバムを作るたびに、その時の自分の状態にすごく満足してきた。常に進歩し、変化し、自分自身を改革しているわけだから、最新作になる可能性は高いよね。この『Inviolate』には本当に感激しているんだ」

Q:ベスト・ライヴ・アルバム

「モット・ザ・フープル『Live』(1974年)。子供の頃に聴いたとき、このアルバムはライヴの“香り”を表現していた。コンサートの雰囲気。そして音。曲の伝え方、イアン・ハンターの歌い方、アリエル・ベンダーのギターの音。誰も自分たちがどれだけ素晴らしい演奏ができるかということではなく、どれだけ良いバンドになれるかということを印象づけようとしていた頃のことだ。モット・ザ・フープルはまさにロックンロールで、それ以外の名前は付けられない」

Q:土曜夜のパーティーソング

「“Black Dog”は今でも衝撃的だけど、僕の中で最も強烈な音楽的感情を呼び起こすのは“Born To Be Wild”なんだ。子供の頃、高校生の頃、僕のバンドがこの曲を演奏すると、どんなバーでも友達みんなでその場所が盛り上がり始めるんだ。この曲を聴くと、僕は16歳に戻って、クラブのテーブルの上に立っているんだよ」



Q:自分の葬式でかけてほしい曲

「僕、妻、息子たち(現在29歳と32歳)は本当に仲の良い家族で、時々、曲を発見すると、その曲は別の領域に進み、“家族にとって特別な曲”になるんだ。昨年、僕たちは(スウェーデン出身のヘヴィメタル・バンド)Ghostというバンドをそれに入れた。トビアス(フォージ/Ghostの中心人物)という、本当につながりの深い人がいる。だから、もし僕の葬式に来たら、Ghostのレコードを聴けるかもしれないね」