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ニルヴァーナ『Nevermind』の赤ちゃん訴訟、ニルヴァーナ側の弁護士が再度 棄却申し立て

2022/02/01 13:30掲載
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Nirvana / Nevermind
Nirvana / Nevermind
ニルヴァーナ(Nirvana)のアルバム『Nevermind』のジャケット・カヴァーに赤ちゃんの頃の写真が使われた男性スペンサー・エルデンが、このカヴァー画像は本人の同意なしに撮影・使用されたもので、このアートワークは児童ポルノにあたると主張して再提訴した件について、米SPINによると、ニルヴァーナ側の弁護士は再度、棄却の申し立てを行いました。

SPINが入手した棄却申し立ての申請書の中で、ニルヴァーナ側の弁護士は「この訴訟は終わらせなければならない」という姿勢を明確にしており、ニルヴァーナ側は裁判所に対し、「確定力のある決定をもってこの訴訟を棄却する命令」を求めているという。

エルデン側の主張について、ニルヴァーナ側は「この主張を救うための修正は不可能」としており、また申請書には「エルデンは縮小し続ける答弁書の中で、以前に被告に対して請求しようとした無数の州法および連邦法上の請求のうち、1つを除いてすべてを棄却した」と書かれているとのこと。

ニルヴァーナ側の弁護士は最初の棄却申し立ての中で、バンドが違反行為として訴えられている法令には10年の時効があると述べていました。「この期間は、原告が“請求の基礎”となる違反または傷害のいずれか遅い方を合理的に発見した時点から始まる」と弁護士は書いています。したがって、エルデンは2011年8月以前にアルバムのカヴァーと写真を知っていたので時効は成立していると弁護士は主張しています。

エルデン側は10年の時効はエルデンが未成年だった時には適用されないとしていますが、ニルヴァーナ側は、エルデンが“ネヴァーマインド・ベイビー”としての名声を利用していたと反論しています。「実際、エルデンは、2011年よりずっと前に、“ニルヴァーナ・ベイビー”としての名声を高め、それを収益化する独自の方法を見つけていました。したがって、未成年という規定は、彼の主張を救うものではありません」と主張しているとのこと。

この訴訟は、エルデン側がニルヴァーナ側の棄却申し立てに対する回答期限である2021年12月30日を過ぎたため、裁判官は2022年1月3日、期限を過ぎたことを理由にこの訴訟を却下しましたが、その際、エルデンと彼の代理人には訴状を修正して再提出するための10日間の猶予が与えられました。この訴訟は1月12日にロサンゼルスの連邦裁判所に再提起されました。この訴訟は、「各被告が本訴訟の提起に先立つ10年間およびそれ以降に、連邦児童ポルノ法および商業的児童搾取法に違反したことに起因する損害賠償」を求めています。

公聴会は2月24日にロサンゼルスで行われる予定です。

再提出された訴訟では、ニルヴァーナのバンドメンバーであるデイヴ・グロールとクリスト・ノヴォセリック、カート・コバーン・エステート、コートニー・ラヴ、写真家のカーク・ウェドル、ユニバーサル・ミュージック・グループ、UMGレコーディングス、MCAレコード、デヴィッド・ゲフィン・カンパニーが再び訴訟の被告として名を連ねています。

エルデン側は再提起で「この訴訟の提起前の10年間に、各被告はニルヴァーナのアルバム『Nevermind』のジャケットにこの画像が印刷されたときに18歳に達していなかったスペンサーを描いた児童ポルノを、故意に所持、輸送、複製、広告、宣伝、提示、配布、提供、および/または入手した」と主張し、「上記の行為の結果、スペンサーは本訴訟の提起に先立つ10年間に損害を被り、上記の違反行為が続く限り損害を被り続ける」と付け加えています。また「スペンサーを描いた児童ポルノを意図的に商業的に販売し、アルバム『Nevermind』、バンド、およびニルヴァーナの音楽を宣伝するために、スペンサーの画像の淫らな性質を利用して、最低でも総額数千万ドルの利益を得た」とも主張しています。

エルデンの最初の訴訟は、2021年8月に起こされました。

同年12月、ニルヴァーナ側の弁護士はカリフォルニア州の連邦裁判所に棄却の申し立てを行いました。「『Nevermind』のアルバムカヴァーの写真が児童ポルノであるというエルデンの主張は、表面的には深刻なものではありません」と主張し、さらにこの弁護士は、請求の時効は2011年に成立していると付け加えていました。

ニルヴァーナ側の弁護士は、バンドが違反行為として訴えられている法令には10年の時効があると述べています。「この期間は、原告が“請求の基礎”となる違反または傷害のいずれか遅い方を合理的に発見した時点から始まる」と弁護士は書いています。したがって、エルデンは2011年8月以前にアルバムのカヴァーと写真を知っていたので時効は成立していると弁護士は主張しています。

またニルヴァーナ側は「『Nevermind』のジャケット写真は1991年に撮影された。遅くとも1992年までには世界的に有名になっていた。エルデンは、2011年よりもずっと前からこの写真のことを知っており、写真に写っている赤ちゃんが自分(他の誰かではない)であることも知っていた。彼は何十年も前から、想定される違反と傷害の両方の事実を完全に認識していたのです」と述べ、さらに「『Nevermind』のアルバムカヴァー写真が児童ポルノであるというエルデンの主張は、表面的には深刻なものではありません 。写真やエルデン自身の行動(この写真が何百万人ものアメリカ人の家にあることは言うまでもなく、エルデンの理論では、児童ポルノ所持の重罪を犯していることになる)を簡単に調べれば、それは明らかです」とも主張。加えて、エルデンが「報酬と引き換えに写真を再現した」ことや「女性を口説こうとするためにそのつながりを利用した」ことを指摘し、「エルデンは30年間、自称“ニルヴァーナ・ベイビー”としての有名人から利益を得てきた」とも主張しています。