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レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロは立派なホームスタジオを持っているが使い方が分からない

2022/01/05 13:59掲載
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Tom Morello
Tom Morello
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)トム・モレロ(Tom Morello)は立派なホーム・スタジオを持っているものの、「使い方が分からない」という。「例えば、ボタンの動かし方が分からない」そうです。レコーディング機材を使えないのに、どのようにして新曲を録音したのか? 意外なことに、彼はカニエ・ウェストからヒントを得たという。米Guitar World誌のインタビューの中で語っています。

モレロは、パンデミック中に最新のソロアルバム『The Atlas Underground Fire』と『The Atlas Underground Flood』を制作しましたが、その際、ホーム・スタジオの使い方が分からないことが問題となりました。

「『The Atlas Underground Fire』は、ロックダウンから生まれたアルバムだ。俺は17歳のときから2020年3月に世界が閉鎖されるまで、作曲、録音、演奏などのクリエイティブなモーターをノンストップで動かしてきた。そのすべてが音を立てて止まってしまったんだ。

最初の4ヶ月ほどは、完全に途方に暮れていた。俺の家には立派なスタジオがあるのに、どうやって使えばいいのかわからないんだ。例えば、ボタンの動かし方がわからない。だから、“このままではショーに出られないな、音楽を録音することもできないだろう”と思っていたんだ。

でも、カニエ・ウエストが大ヒットした曲のヴォーカルを携帯電話のボイスメモを使って録音したというインタビュー記事を読んで、それを俺もやってみたんだよ」

Q:想像するに、あなたが大きなミキシングデスクの前に座り、機材を揃えたスタジオで...小さな電話をコンソールに立てかけて録音した、ということでしょうか?

「 (笑) そうそう。携帯電話を小さな折りたたみ椅子の上に置いてね。BPMが耳に入るようにノートパソコンは開いていて、携帯電話はアンプに面した椅子の上でラップトップの端にバランスよく置いていたんだ。でもね、“iPhoneのボイスメモは左上のスピーカーから8.4インチ離さないといけない”みたいなマニュアルはないんだよ。俺は、椅子の上に置いてみただけなんだ。そうしたら、ギターの音がめちゃくちゃいい感じになったんだよ。

その数ヶ月後には、携帯電話に装着するための小さなマイクを手に入れた。一緒に仕事をしている仲間の一人が、やっと“何とかして助けてやらないと!と言ってくれたんだよ」

Q:このような作業はアルバムにどのような影響を与えましたか?

「演奏や作曲の方法にとても影響を与えたよ。これは俺の21番目のスタジオ・アルバムなんだけど、そのうちの20枚は、部屋に4人か5人の人間がいて作ったものなんだ。今回はそれができなかった。今回は“さあ、ジャムをして、部屋の中で雰囲気を出してみよう、どうなるか見てみよう”というものではなかったんだ。

今日思いついた4つの最もデカく、最もスリリングで、最も危険なリフがここにある。これを誰に送ろうか?ブリング・ミー・ザ・ホライズンに送るかもしれない。その次の日には、“Highway to Hell”のソロのアイデアが浮かんだ。これをブルース・スプリングスティーンに送ろう、という具合だ。毎日が混沌とした中でのクリエイティブなオアシスのようなものだったよ」。