アイルランドのミュージシャン、コロナ規制で演奏活動ができないためデヴィッド・ボウイの貴重な絵画を売却

アイルランドの新聞アイリッシュ・エグザミナーによると、デヴィッド・ボウイ（David Bowie）が24年前に描いた絵画がオークションに出品され、1万ユーロ（約130万円）で落札されました。同紙によると、新型コロナウイルス感染拡大防止のための規制により、演奏活動ができなくなったアイルランドの有名な女性ミュージシャンが、やむなく売りに出したという。

オークションを主催したダブリン拠点のWhyte's Auctioneersのマネージング・ディレクターであるイアン・ホワイティは、この絵は「素晴らしい状態」であると述べ、また「この絵には大きな関心が寄せられており、業界では有名な女性ミュージシャンが出品していました。新型コロナウイルスが発生し、規制がかけられてから演奏できなくなったため、仕事に影響が出てしまい、そのためにこの絵が売りに出されたのです」「ボウイのサインがないにもかかわらず、当時その場にいたであろう人々によって検証された作品です」とも述べています。落札予想価格は5,000ユーロから7,000ユーロでした。出品者の女性ミュージシャンの名前は明らかにされていません。

「Head」と名付けられたこの作品は、1997年にボウイが＜Earthling Tour＞のリハーサルを行っていたダブリンのリングセンドにあるザ・ファクトリーのプリプロダクション・ルーム・ワンで制作されました。ボウイはリハーサルの休憩時間に待ち時間を利用して数枚の絵を描いていましたが、そのほとんどを破棄してしまい、この作品だけが残っているという。この絵は、前の所有者である女性ミュージシャンがファクトリーの従業員仲間から譲り受けたものでした。

ボウイは1995年から1997年にかけて、友人や家族、他のミュージシャンなどを描いた「Dead Head」シリーズを47点ほど制作しました。この作品もその一つのようです。