Queen / Bohemian Rhapsody
クイーン(Queen)の
ブライアン・メイ(Brian May)によると、
フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)が自分の声をコントロールできるようになったのは、バンドの最初のレコーディングセッションからだったという。
YouTubeで音楽を教えているリック・ビートは、最近の「Bohemian Rhapsody」を深く掘り下げたエピソードの中で、この曲におけるフレディのヴォーカルがいかに完璧にチューニングされているかを指摘。ブライアンは、フレディがそこに至るまでには、かなりの努力が必要だったと説明しています。
「彼は自分自身の努力によって成功を収めた人なんだよ。
僕たちが(レコードのために)初めてスタジオに入ったとき、すでにライヴを一緒に行い、リハーサルや曲作りをしていたんだけど、正直言って、彼はかなり手に負えない状態だった。本人もそれを自覚していた。彼は叫びながら走り回ったり、ポーズをとったりしていたけど、ヴォーカルはあちこちに散らばってしまっていた。
彼が入ってきて、4曲ほど作ったところで、フレディが“こんなのではダメだ。これでは不十分だ。こんな音にはしたくない”と言った。
フレディは、何度も何度も作業を繰り返し、戻ってきては曲を聴きながら、自分を理想とするシンガーに仕立て上げていった。だから、“Bohemian Rhapsody”を歌う頃には、彼は驚異的な存在になっているんだよ」
また、ブライアンは「Bohemian Rhapsody」のリハーサルはどれくらい行ったのでしょうか?と尋ねられると、こう答えています。
「いいえ、していません。リハーサルは全くしなかったと思います。スタジオでは、リハーサルをしてからレコーディングをすることがあるけど、一般的には、アイデアを持ってスタジオに入り、演奏を始めることが多いね。
ジョン(ディーコン、ベース)やフレディ、ロジャー(テイラー、ドラム)の場合は、すぐに覚えて、お互いに物を投げ合うような感じで、あっという間に息の合った演奏になってしまうんだ。
バッキング・トラックだけを聴いたことがあると思うけど、完璧なんだよ。クリック感がないんだ。フレディ自身がメトロノームのような存在で、そのメトロノームはうまくやっていた。フレディがあのピアノを叩いたときのような鋭さがあったんだ」