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元CBSレコードの社長ウォルター・イエトニコフ死去 

2021/08/11 11:00掲載
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Michael Jackson, Walter Yetnikoff
Michael Jackson, Walter Yetnikoff
1975年から1990年までCBSレコード(後のソニー・ミュージックエンタテインメント)の社長兼最高経営責任者を務めたウォルター・イエトニコフが8月8日に死去。サイトvarietyは死因は膀胱癌の再発と伝えています。87歳でした。

イエトニコフは、マイケル・ジャクソン、ブルース・スプリングスティーン、バーブラ・ストライサンド、ボブ・ディラン、ビリー・ジョエルなどの大スターのキャリアを導いたことで知られています。

またマイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」のミュージックビデオでMTVの「人種の壁」を取り払ったきっかけを作った人物でもあります。当時MTVは黒人音楽家によるミュージックビデオを放映しないという方針を取っていましたが、イエトニコフはMTVに対して「マイケルを流さないのなら、他の人気アーティストたちを引き上げる」と迫り、最終的に同局が折れて放映。結果的に人種の垣根を超えて社会現象を起こしたこのビデオは以後のミュージックビデオ・ブームの先駆けとなりました。

マイケル・ジャクソンのSNSは以下の追悼コメントを発表しています

「音楽業界の巨人、ウォルター・イエトニコフの冥福をお祈りします。マイケルの友人であり、親友であり、揺るぎない支援者であるウォルターは、CBSレコードのトップとしての影響力を利用して、象徴的な“ビリー・ジーン”のショートフィルムを流すよう要求することで、MTVのカラーバリアを打ち破るのに貢献しました。ウォルターは、当時のビジネス界では前例のない、マイケルに自分のマスターの所有権を与えるという画期的な措置をとりました。マイケルのような特別な才能を世に送り出す唯一の方法は、アーティストが自分の本能に従うことを信じることだとウォルターは知っていた。マイケルの言葉を借りれば“彼は僕が自分自身であり、僕がしなければならないことを、僕がしなければならない方法ですることを勧めてくれた”ということになる。みんなでウォルターの愛する人たちのために祈りを捧げます」