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ブライアン・メイやピーター・ガブリエルらと共演&多数の映画サントラ参加 アルメニアのドゥドゥーク奏者ジヴァン・ガスパリアン死去

2021/07/07 11:45掲載
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Jivan Gasparyan - Jack Vartoogian/Getty Images
Jivan Gasparyan - Jack Vartoogian/Getty Images
ブライアン・メイ(Brian May)ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)などとも共演し、また『最後の誘惑』や『グラディエーター』などの映画サウンドトラックにも参加した、アルメニアのドゥドゥーク奏者/作曲家のジヴァン・ガスパリアン(Jivan Gasparyan)が死去。彼の死は、孫であり弟子でもあるジヴァン・ガスパリアンJr.によって7月6日にソーシャルメディアで発表されました。死因は明らかにされていません。92歳でした。

ジヴァン・ガスパリアンは、1928年10月、首都エレバン近郊の村、アルメニアのソラクに生まれる。6歳のとき、音楽家である父から西洋のオーボエに近いダブルリードの楽器であるドゥドゥクを習い始めたという。少年時代に映画館に行き、ドゥドゥク奏者が即興で映画の伴奏をしているのを聴いたことが最大のインスピレーションになったという。

ガスパリアンの才能は、国内でも早くから認められ、20歳のときには、エレバン・フィルハーモニック・オーケストラと共演。1973年には、音楽家としては初めてアルメニアの人民芸術家の称号を与えられた。

海外でガスパリアンの音楽を知るきっかけとなったのは、1988年に公開された マーティン・スコセッシ監督の映画『最後の誘惑』のサウンドトラックで、ピーター・ガブリエルがキュレーションを担当した。ガスパリアンは『デッドマン・ウォーキング』『ブラッド・ダイヤモンド』『グラディエーター』などの映画のスコアやサウンドトラックにも参加していた。

ガスパリアンはアルメニア文化の大使としても活躍した。

訃報を受け、ブライアン・メイは追悼コメントを発表しています。

「アルメニアの伝説的な音楽家であり、魂に悲しみを宿したようなユニークな管楽器、ドゥドゥクの名手であるジヴァン・ガスパリアン氏の訃報を聞き、大変残念に思います。2005年に行われたネルソン・マンデラ氏のArctic 46664コンサートをはじめ、ジヴァンとは何度も仕事や演奏でご一緒させていただきました。特に2005年に行われたネルソン・マンデラのArctic 46664コンサートでは、映画『グラディエーター』のためにジヴァンが偉大なハンス・ジマーと共同で作曲した有名な曲を演奏しました。

彼は優しい人で、とても寛大な人でした。自分にも世界にも、いつも平和であるように見えました。彼に祝福を。RIP ジヴァン」