作曲家・西村朗の分かりやすい解説で現代音楽の魅力を紹介するNHK FM『現代の音楽』(毎週日曜 午前8時10分〜)。6月の放送内容発表。6月6日と13日は日本の現代音楽に大きな影響を与えた、二人の対照的な作曲家、黛敏郎と武満徹を特集。20日と27日は「2021年度武満徹作曲賞本選演奏会」。
■NHK FM『現代の音楽』
毎週日曜 午前8時10分〜
難解と思われがちな“現代音楽”。でも扉を開けば、想像を超える面白さ、本能を揺さぶられる 何かが発見できるはず。作曲家・西村朗さんと未知の世界を冒険して下さい。
「現代の音楽」は、作曲家・西村朗さんの分かりやすい解説で現代音楽の魅力を紹介しています。
6月6日と13日は「20世紀・現代音楽の系譜」のシリーズ。
日本の現代音楽に大きな影響を与えた、二人の対照的な作曲家、黛敏郎と武満徹をお送りします。
6日のテーマは、黛敏郎〜日本仏教の響き〈涅槃交響曲の世界〉。
1951年、パリ国立高等音楽院に学んだ黛敏郎は、帰国後、ミュージック・コンクレートや電子音楽などの前衛音楽を次々と日本に持ち込み、戦後の作曲界を牽引しました。数ある意欲作の中から、当時の最新技術で解析した「梵鐘」の音データを用い、独自の響きを紡いだ名作「涅槃交響曲」をお送りします。
13日のテーマは、武満徹〜日本的感性の輝き〈音と沈黙の間で〉。
武満徹は、ほぼ独学で作曲家となり、東洋の伝統的な楽器や手法を取り入れ独自の音響世界を築き上げた作曲家です。黛敏郎が日本的感性を鐘の音で「具象的」に表現したのに対し、武満は「抽象的」、響きから感じられるものを大切にしたと言われています。今回は、黛の「涅槃交響曲」から着想を得たとされる「ソリチュード・ソノール」ほかをお聞きいただきます。
20日と27日は、「2021年度武満徹作曲賞本選演奏会」。
「武満徹作曲賞」は、毎年ただ1人の作曲家が審査をおこなうユニークな国際作曲コンクールです。2021年度はフランスの作曲家パスカル・デュサパンが審査員を務めました。5月30日に開催された本選演奏会では、譜面審査で選ばれたファイナリスト4名のオーケストラ作品が演奏され、コロナ禍のために来日できなかったデュサパンが演奏会をライブで視聴してリモート審査を行い、順位が決められました。この4作品すべてを2週にわたって放送します。
番組ページ:
https://www4.nhk.or.jp/P446/