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ドイツ、クラブやライヴ・イベント会場を「文化施設」に再分類 美術館やオペラハウスと同じ法的地位に

2021/05/08 19:39掲載
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Concert Audience
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ドイツ連邦議会は、クラブやライヴ・イベント会場を「文化施設」として再分類することを可決。これまでカジノや売春宿などと同様に「娯楽施設」とみなされていたクラブやライヴ・イベント会場は、美術館やオペラハウスと同等の法的ステータスを与えられ、より多くの場所で営業できる権利を得ただけでなく、税制上の優遇措置も受けられるようになりました。

今回のステータス変更は、クラブのオーナーや支援者の集まりである委員会「Clubcommission」が15ヶ月間にわたって行ってきたキャンペーンの成果です。

同委員会は、ドイツ社会においてクラブが果たす重要な役割を主張し、昨年ベルリンだけでもクラブを訪れる観光客が300万人に達し、地元経済に15億ユーロの利益をもたらしたと発表しました。ベルリンでは過去10年間に約100のクラブが閉鎖され、さらに25のクラブが都市開発や騒音に関する苦情のために脅威にさらされているという。今回のステータス変更により、クラブはさらなる移転から守られ、市内のより多くの地域で営業できるようになり、税制上の優遇措置も受けられるようになりました。

LiveKomm(ドイツ連邦音楽施設協会)の最高経営責任者であるPamelaSchobesは声明の中で次のように述べています。

「音楽クラブは、文化的・経済的な生活に不可欠なものとして、街のアイデンティティを形成する文化施設です。今、時代遅れの法律が現実に適応されようとしています。これにより、都市や近隣地域が生き生きと暮らせるようになり、文化的な場所を移転から守ることができるのです」