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ソビエトで密かに作られた「レントゲン写真レコード」の再現プロジェクト始動、マッシヴ・アタックらが未発表曲提供

2019/03/23 09:19掲載
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X-Ray Records - Collecteurs - The Library of Dangerous Thoughts
X-Ray Records - Collecteurs - The Library of Dangerous Thoughts
冷戦時代のソビエトでは、国家から聴くことを強く禁止された音楽がありました。どうしても聴きたかった人々は、レントゲン写真に録音してレコードを作ることを発明。密かに「レントゲン写真レコード(ボーン・レコード/X-Ray Records)」を作っていました。

今回、この「レントゲン写真レコード」を再現するプロジェクト『The Library of Dangerous Thoughts(危険思想の図書館)』が始動。マッシヴ・アタック(Massive Attack)シガー・ロス(Sigur Rós)ヨンシー(Jónsi)らの未発表曲&オーディオを収めた「レントゲン写真レコード」が作成されています。

このプロジェクトは、オンライン博物館のCollecteursがUniversity of the UndergroundとBureau of Lost Cultureと共同で行っているもので、「検閲に対する意識を高めること」を目指しています。

プロジェクトでは

Massive Attack
Jonsi of Sigur Ros
Pussy Riot
Alex Somers
Noam Chomsky
Nastio Mosquito
Cyborg Neil Harbisson
Lord Mayor of Sheffield Magid Magid

が提供した未発表曲&オーディオをそれぞれ収録した「レントゲン写真レコード」を、オリジナルの1957年の録音旋盤を使って作成。各レコードは特設ページにて競売かけられており、4月に入札が締め切られます。収益はUniversity of the Undergroundの慈善団体に寄付されます。

Collecteursによると、「レントゲン写真レコード」はアート作品として楽しむことを目的としていますが、オーディオが消えるまで10〜15回ほど再生することができます。

プロジェクト『The Library of Dangerous Thoughts』の特集映像あり。



■プロジェクト『The Library of Dangerous Thoughts』特設ページ
https://underground.collecteursmagazine.com/

サンプル画像







なお、日本では「レントゲン写真レコード=ボーン・レコード」をテーマにした展覧会<BONE MUSIC展 〜僕らはレコードを聴きたかった〜>が、4月27日(土)から5月12日(日) まで東京・表参道のBA-TSU ART GALLERYで開催されます。詳細はこちら

以下は「レントゲン写真レコード」に関連した映像