トム・ウェイツ(Tom Waits)が1979年に制作したアニメーション短編映像『For No One』。完成前の映像である、ラフ絵のアニメーション動画(ペンシル・テスト)と、アニメーションの元となった実写映像が再び話題に。
『For No One』は、モデルの動きをカメラで撮影し、それをトレースしてアニメーションを制作するという“ロトスコープ”という手法が使われた作品。この手法を用いた作品としてはディズニーのアニメーション映画『白雪姫』(1937年)やラルフ・バクシのアニメーション映画『ロード・オブ・ザ・リング 指輪物語』(1978年)などが有名です。
この作品を特集したサイトDangerous Mindsによれば、『For No One』の実写撮影は複数のカメラを使って13時間以上に渡って行われたそうで、それを5分半に編集し、さらにその実写編集映像をもとに5,500フレームのアニメーションが制作されています。