ザ・ローリング・ストーンズが1960年代に発表したスタジオ録音曲、そのすべてのモノラル・ヴァージョンを纏めた画期的なボックス・セットが、今年、遂にリリースされる。来たる9月30日、ABKCOレコーズから世界同時発売となるのは、"THE ROLLING STONES IN MONO"と題したLPボックスとCDボックスで、同日、iTunes用にマスタリングされたデジタル音源、ハイレゾ音源(96khz /24 bit、192khz/24 bit、DSDの3種)の配信もスタートする。ボックス・セット収録曲、配信音源の曲数はいずれも186曲で、このうち56トラックはデジタル音源が主流になって以来、公式なカタログから消えた状態が続いていた。
ローリング・ストーン誌のシニア・エディター、デヴィッド・フリックが今回のボックス・セットに寄せた、5000語から成る長文のエッセイには以下のように記されている。「"THE ROLLING STONES IN MONO"には、バンドの騒乱に満ちた歴史の最初の10年が克明に記録されている。しかも新たなリマスターによって、細部まで驚くほど忠実に再現されている……」このデヴィッド・フリッケのライナーノーツの全文は"THE ROLLING STONES IN MONO"のCDヴァージョン、LPヴァージョン双方のブックレットに掲載されている。このブックレットは、高名なフォトグラファー、テリー・オニールが撮影した貴重な写真もふんだんに使用された48ページ/フル・カラーの豪華版で、同サイズの、同じくフル・カラーのオリジナル・ジャケットに収納された15枚のCD(または16枚のLP)と共に特製ボックスに収納されている。
"THE ROLLING STONES IN MONO"のマスタリングは、その手腕を高く評価されているグラミー受賞エンジニア、ボブ・ラドウィッグによってゲイトウェイ・マスタリングで行われた。ラドウィッグはDSD(Direct Stream Digital)マスタリングを採用。オリジナル・アナログ・マスターをDSDに変換し(サンプリング・レート=2,822,400Hz)、マスタリングを行った。LPボックス用のカッティングは、アレックス・ウォートンとショーン・マギーによって、アビイ・ロード・スタジオで行われた。また、このLPボックスには、固有のナンバリングが施されており、収納される16枚のディスクすべてに180g重量盤が採用されている。なお、今回のプロジェクトは、グラミー受賞歴を持つABKCOのチーフ・オーディオ・エンジニア、テリ・ランディの監修の下で進められた。
"THE ROLLING STONES IN MONO"(CD15枚組/LP16枚組)に収録されるアルバムは下記の通りで、これらの収録曲すべてがデジタル配信される。
●『The Rolling Stones in Mono』
1) The Rolling Stones (UK, 1964) 2) 12 X 5 (1964) 3) The Rolling Stones No. 2 (UK, 1965) 4) The Rolling Stones Now! (1965) 5) Out of Our Heads (US, 1965) 6) Out of Our Heads (UK, 1965) 7) December’s Children (And Everybody’s) (1965) 8) Aftermath (UK, 1966) 9) Aftermath (US, 1966) 10) Between the Buttons (UK, 1967) 11) Flowers (1967) 12) Their Satanic Majesties Request (1967) 13) Beggar’s Banquet (1968) 14) Let it Bleed (1969) 15) Stray Cats (シングルのAB面とEPの収録曲で構成された新規編集盤。LPは2枚組)
<Stray Cats収録曲>
1. Come On (single A-side – Decca F.11675, 1963)
2. I Want to Be Loved (single B-side – Decca F.11675, 1963)
3. I Wanna Be Your Man (single A-side – Decca F.11674, 1963)