数多くの名盤の録音を手掛けた、ジャズ史上最も有名なレコーディング・エンジニアであるルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)が8月25日に死去。91歳でした。
●ルディ・ヴァン・ゲルダー(
wikipediaより)
ヴァン・ゲルダーは一般に音楽史上で最も重要なレコーディングエンジニアの一人と考えられており、古典的名盤といわれるものも含め、数百のセッションを録音したジャス史の影の伝説的人物である。
彼はジャズのレコーディングに今までになかったような明晰さを持ち込み、トランペッターのマイルス・デイヴィス、ピアニストのセロニアス・モンク、サックス奏者のウェイン・ショーターやジョン・コルトレーンといったジャズ界の偉人の作品を多く録音した。ゲルダーは多くのレコード会社と仕事をしたが、特にブルーノートと深い関係を持っていた。
ヴァン・ゲルダーの録音手法は、多くの場合、温かさと存在感のある音の仕上げを賛美されているが、この評価は全面的に共有されているわけではない。特に評論家は、ピアノの音が細く隠れがちなものになってしまうことに不満を表明している。評論家のリチャード・コックは、ヴァン・ゲルダーのピアノの録音手法は、しばしばピアニストの演奏と同じくらい独特のものであると書いている。
尚、彼はジャズだけでなく、1950年代から米VOX等のクラシックの録音も手がけていたが、このことは一般的には余り知られていない