マンガの神様、
手塚治虫が自ら綴った唯一の自伝『ぼくはマンガ家』が文庫新装版として復刊。また手塚治虫がストーリーテラーとしての手腕を遺憾なく発揮した「小説」の数々を一冊に集約した『手塚治虫小説集成』も発売決定。いずれもリットーミュージックのレーベル立東舎文庫より7月20日発売予定。
また8月19日には、『キネマ旬報』に連載されたエッセイ「観たり撮ったり映したり」(1982年3月下旬号〜1987年8月下旬号)をまとめた『手塚治虫映画エッセイ集成』も発売されます
●『ぼくはマンガ家』
著者:手塚 治虫
定価:972 円(本体900円+税)
仕様:A6判/448ページ
発売日:2016.7.20
ISBN:9784845628216
マンガの神様が自ら綴った半生記が、文庫新装版として待望の復刊。宝塚歌劇、映画、天文学から昆虫まで、多感な幼少期の逸話をはじめ、デビュー時の思い出や国民的人気マンガ家となってからの栄光と挫折の日々を描いた本書は、手塚治虫が遺した唯一の自伝であるとともに、漫画史の貴重な記録でもある。加えて〈鉄腕アトムクラブ〉に連載されたもうひとつの回想録「ボクのまんが記」を文庫初収録!! こちらは、随所にイラストが添えられた楽しい作品。
カバーイラストレーション&デザイン:和田誠
【CONTENTS】
書き出しがむずかしい───プロローグ
まず結論から先/アトムは三流漫画か
1 やぶれかぶれの少年期
ぼくの芝居狂い/天文学入門/治虫昆虫記/漫画映画との出会い/ぼくの落語修業/強制修練所の日々/戦争と漫画
2 廃墟のあちこちで
さまざまな戦後/「漫画集団」の発足/闇市と夢/デビュー作「マアチャンの日記帳」/それぞれの青春 ───
3 仙花紙文化
「漫画少年」の創刊/風刺雑誌「VAN」/馬場のぼるの旅立ち/南部正太郎と関西の漫画家たち/「新寶島」を描く/赤本漫画ブーム/ジキル博士とマンガ氏/「独立漫画派」の誕生/焼け跡と漫画家たち
4 漫画少年のふところ
国産漫画映画の夜明け/福井英一と馬場のぼる/映画と漫画の奇妙な関係/ぼくのスター・システム/「来るべき世界」と「ジャングル大帝」/「漫画少年」との出会い/台頭する新人漫画家たち/「鉄腕アトム」誕生/編集者残酷物語
5 児漫長屋紳士録
子供漫画家のサロン/子供漫画家の夢と現実/「イガグリくん」のヒット/福井英一の死/「赤胴鈴之助」登場/「漫画讀本」と漫画ブーム/漫画荘の住人たち/「ライオンブックス」と漫画批判/「漫画少年」の廃刊
6 第二の戦後のなかで
国産動画の出発/劇画事始/ぼくの結婚/日本SFの発展/白土三平の登場/長編動画「西遊記」
7 死にものぐるいの季節
虫プロダクションの発足/テレビ漫画「鉄腕アトム」/狂ったテレビ漫画ブーム/アトム アメリカヘ飛ぶ/「アストロ・ボーイ」誕生/S・キューブリックからの手紙
いばらと泥濘 エピローグ
ディズニーとの出会い/新たな開拓への夢/あとがきもむずかしい
新版あとがき
付 ボクのまんが記
解題 濱田高志
●『手塚治虫小説集成』
著者:手塚 治虫
定価:972 円(本体900円+税)
仕様:A6判/480ページ
発売日:2016.7.20
ISBN:9784845628223
SF、ミステリからスリラーにファンタジーまで。マンガの神様・手塚治虫が、ストーリーテラーとしての手腕を遺憾なく発揮した「小説」の数々をこの一冊に集約。執筆時期は1943年から86年と長期に渡り、本書によって手塚治虫がいかに情熱を込めて「小説」を執筆していたかがわかる趣向だ。私立探偵の鳳俊介が活躍するSFジュブナイル「蟻人境」や、意外な結末が用意されたショートショート「ハッピーモルモット」、“あの世”で暮らす家族を描いた「あの世のおわり」、さらには絵物語「羽と星くず」、おなじみヒョウタンツギをメインに据えた「妖蕈譚」などなど、文庫初収録作品を含む全18編で編んだ決定版!
カバーイラストレーション&デザイン:宇野亞喜良
【CONTENTS】
■踊り出す首
■蟻人境
■姿なき怪事件
■日本一のおばけ屋敷
■毒殺物語
■不条理スリラーなるもの 治虫夜話 第一夜
■舞台上のスリラー 治虫夜話 第二夜
■ハガキの怪談
■羽と星くず
■ハッピーモルモット
■傍のあいつ
■ガリバー旅行記
■七日目
■あの世の終り
■おたふく
■白い胞子
■ナスカは宇宙人基地ではない
■妖蕈譚
解題 濱田高志
●『手塚治虫映画エッセイ集成 』
本書は『キネマ旬報』に連載されたエッセイ「観たり撮ったり映したり」(1982年3月下旬号〜1987年8月下旬号)をまとめたものです。
■目次
◎PART1
A型的パラノイア
「妖怪天国」出演の記
ガラクタ映写機を買う
南京にて
バック・トゥ・ザ・パースト
映画孤独
ベレーの下
映画祭にもの申す!
白黒映画への郷愁
MURPHY'S LAW
ミケランジェロにさわった!
アマゾンの上流にて
月と伝道師
ルーカス・フィルム見学記
ある審査
タダの一介の映画ファン
◎PART2
サリエリに同情
火星年代記
「オズ」よ再び
スピルバーグの剣が峰
カラーパープル
2つの〝核〟映画
アトム「ガンジー」を語る
「インドへの道」と日本人
ウディへの讃歌
燃えつきる
「桃太郎・海の神兵」プログラムより
ナポレオンは不滅です!
空のかなたへ
ネアカな一匹狼映画
ゴジラ・グラフィティ
アメリカの活弁
ストーカー
◎PART3
アニメ家族の断絶
おんぼろバイブル
アドルフに告ぐ
ザグレブ映画祭審査員の記
ジャンピング
広島国際アニメフェスティバル
「おんぼろフィルム」と「森の伝説」
◎PART4
こわく〝切ない〟映画
ほとんど恐怖
「プラトーン」の新鮮さ
「キャプテンEO」を見たくて!
ミスの二本立て
ネズミの対決
男の花道
ゆきゆきて、オヤジよ
解題 濱田高志