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クラウトロック評伝『フューチャー・デイズ──クラウトロックとモダン・ドイツの構築』が発売決定

2016/03/04 18:48掲載
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Future Days: Krautrock and the Birth of a Revolutionary New Music
Future Days: Krautrock and the Birth of a Revolutionary New Music
我々はクラウトロックのことをじつはまだよく知らない。クラウトロック評伝『フューチャー・デイズ──クラウトロックとモダン・ドイツの構築』が発売決定。英ガーディアン紙のライター/The Wire誌のエディター、デヴィッド・スタッブスが膨大な資料と取材のすえに書き下ろした評伝『Future Days: Krautrock and the Birth of a Revolutionary New Music』が翻訳刊行されます。 Pヴァインから6月15日発売予定。
●『フューチャー・デイズ──クラウトロックとモダン・ドイツの構築』
デヴィッド・スタッブス (著), 小柳カヲル (翻訳)

※以下、インフォメーションより

第二次世界大戦後、西ドイツはショック状態にあった。直近の歴史から遠ざかり、他のヨーロッパ諸国から取り残されていたからだ。しかしこの孤立した風景は、60 年代にクラウトロックとして知られることになる、実験的で様々なサウンドを育んだミュージシャンたちの世代にとって、肥沃な大地であることが判明した。東洋の神秘主義、シュトックハウゼンの破砕した古典主義、工業の空圧反復やラインラントの深い森、終わりの見えないアウトバーン。アングロアメリカン的なジャズ/ブルースの伝統を避けつつ、ドイツは他の場所にインスピレーションを見出した。ファウスト、ノイ! 、クラスター、アシュ・ラ・テンペル、アモン・デュールII、カン、クラフトワーク──これらのグループが持つ瞑想的かつ膨張的な作曲法が、西洋のポピュラー音楽にもたらした影響は計り知れない。彼らが重要視されたのは、ポストパンクからエレクトロニカ、アンビエントに至るムーヴメントの発展においてだけではない。デヴィッド・ボウイ、トーキング・ヘッズやプライマル・スクリームなど多様なアーティストたちとって、それらのグループは直接的なインスピレーションを与えてきた。『フューチャー・デイズ』は黙想ふけり、ときに抽象的、そして、しばしとても美しくもある音楽と、それを成し遂げたグループについての仔細な研究であり、彼らを形作った社会と政治の文脈にも光を当てている。今日の音楽のどれだけ多くの部分がここで誕生したのかを理解し、大きな影響力を持つ先駆的なアーティストの財産を発見したい者にとっての必読書である。