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当日会場で抗原検査をして屋内ライヴを行うと新型コロナ感染は発生するのかを実験 感染者はゼロ 抗原検査の有効性を実証

2021/01/12 14:42掲載
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Concert Audience
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2020年12月、スペインのバルセロナでは、新型コロナウイルス感染の有無を15分で調べられる抗原検査を使って観客を当日会場で検査し屋内コンサートを行った場合、感染が発生するのかどうかの実験を行いました。これは、コロナウイルスの即日抗原検査の有効性を検証するための研究として行われたものです。Pollstarによると、最終結果が発表され、研究者たちは感染は発生していないと結論づけています。

当日は、ライヴ音楽ショーを熱望していた約1,000人のバルセロナの住民がこの研究に参加するために集まりました。

抗原検査で陰性と判定されたボランティアのうち463人がランダムに選ばれ、バルセロナのアポロ・シアターで無料コンサートを楽しみました。残りの496人は、会場内での感染の有無を分析するための対照グループ「コントロール・グループ」に選ばれ、当日は家に帰るように求められています。

約1000人のボランティア全員は、コンサートの前日と8日後に、同日の抗原検査よりもウイルスを検出する能力が高い2つのPCR検査を行いました。これにより、科学者はコンサート中に感染した人がいないか調査することができました。

コンサート中は、マスクを着用(飲み物が唯一提供されたバーで飲酒する時のみ外すのを許可)し、手の消毒剤を使用する必要がありましたが、実際のコンサートの雰囲気にできるだけ近づけるために、コンサート・フロアでのソーシャルディスタンスは強制されませんでした。中には友人とハグをする人もいました。

最終結果は、コンサートに参加したグループ463人は全員、新型コロナウイルスに感染していませんでした。コントロール・グループ496人のうち2人が感染していました。

これにより、研究者たちは、「同じ日に行われた抗原検査を含む一連の感染対策が施されたライヴ音楽コンサートに参加することは、新型コロナウイルス感染の増加と関連していなかった」と最終報告書に書いています。