ドイツの科学者、新型コロナがライヴ会場でどのように広がっていくのかを解明するために音楽ファン4000人参加の実験を計画

ドイツの科学者たちは、新型コロナウイルスがコンサート会場でどのように広がっていくのかを解明するために、4000人の音楽ファンの協力を得た実験を計画しています。

英国の新聞ガーディアンによると、このプロジェクトは「Restart-19」と呼ばれ、8月22日にドイツのライプツィヒにて、同国のシンガーソングライター、ティム・ベンツコを迎えて行われます。

コンサートに参加する4000人には事前にPCR検査を受けてもらい、ウイルスに感染していないことを確認します。

参加者は支給されたバルブ付きフェイスマスクを着用。また他の装置との距離や会場内の位置などのデータを5秒ごとに送信するウェアラブルデバイス（首に装着）も与えられ、参加者の動きのデータが収集されます。

さらに参加者に蛍光色の手指消毒剤を使って貰うことで、科学者は参加者がどれに接触してたのかをUVライトを使って調べることができます。

会場には、エアロゾル（空気中に漂う微細な粒子）を介したウイルスの潜在的な広がりを視覚化するために霧を発生させる機械もあります。

これまでに1000人以上のボランティア（18歳から50歳まで）がこのプロジェクトのウェブサイトに登録しています。

この実験にかかる費用は約99万ユーロ（約1億2275万円）で、費用はドイツのザクセン州とザクセンアンハルト州、およびマルティン・ルーサー大学ハルル・ウィッテンベルク校が負担します。

この実験を主導している、ハレの大学病院で臨床感染症の責任者を務めるStefan Moritzはガーディアン紙に、「私たちは、主催者がコンサート会場に十分な人数を収めることができ、損失を出さないようにするために、古い基準と新しい基準の中間の方法があるかどうかを調べています」と語っています。

科学者たちは、10月初旬にデータを一般に公開したいと考えています。