HOME > ニュース >

ジミ・ヘンドリックス 69年12月31日〜70年1月1日フィルモア・イースト4公演を完全収録したボックスセットから「Foxey Lady」のライヴ音源公開

2019/10/25 16:06掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Jimi Hendrix / Songs For Groovy Children: The Fillmore East Concerts
Jimi Hendrix / Songs For Groovy Children: The Fillmore East Concerts
ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)率いるバンド・オブ・ジプシーズ(Band of Gypsys)が1969年12月31日から1970年1月1日にかけて米ニューヨークのフィルモア・イーストで行った計4公演(1日2回ずつ)をオリジナルの演奏順で完全収録したボックスセット『Songs For Groovy Children: The Fillmore East Concerts(邦題:バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イース)』。この作品から1969年12月31日2ndセットの「Foxey Lady」のライヴ音源が公開

「Foxey Lady (Live at the Fillmore East, NY - 12/31/69 - 2nd Set)」


この作品は全43曲入り。CDは5枚組で11月22日、アナログレコードは8枚組で12月13日発売(アナログ盤は海外のみ)。リリース元はLegacy Recordings/ソニーミュージック。

この4公演の音源はこれまで、2日目(1月1日)の演奏の一部を収めた『Band of Gypsys』、両日の演奏の一部を収めた『Live at the Fillmore East』、初日12月31日の1stセットを完全収録した『Machine Gun: Live at The Fillmore East 12/31/1969』が発売されていますが、計4公演を完全収録した作品のリリースは今回が初めて。

今回のボックスセットには、これまでにオフィシャル・リリースされたことのない音源、新たにリミックスされた音源、そして『Band of Gypsys』で最初にリリースされた楽曲の完全ヴァージョンも含まれています。

この作品は1995年よりエクスペリエンス・ヘンドリックスのあらゆるプロジェクトを監修している3人、ジェイニー・ヘンドリックスとエディ・クレーマー、ジョン・マクダーモットがプロデュースを担当。エディ・クレイマーによって新たにミックスされ、マスタリングはグラミー賞受賞エンジニアのバーニー・グランドマンが担当しています。

ボックスセットには、フィルモア・イーストの専属写真家のエイメリー・ロスチャイルド、ジャン・ブロム(彼の色彩溢れる肖像写真が1970年の『バンド・オブ・ジプシーズ』のオリジナル・アートワークに使われている)、さらには舞台裏の楽屋にいる3人にも自由に接触できたマーシャル・アンプの代表、マーク・フランクリンのような名カメラマンによる未公開写真が満載。カラー・ブックレットにはベーシスト、ビリー・コックスの追想記と、作家/ジャーナリスト/映画製作者のネルソン・ジョージによるライナーノーツが収められています。

以下は以前に公開された音源・映像

トレーラー映像


「Message to Love (Live at the Fillmore East, NY - 12/31/69 - 2nd Set)」


■CD


■アナログレコード


以下、日本盤インフォメーションより

ジミ・ヘンドリックスの『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』、11月22日世界同時発売!この5枚組CDは伝説的ギタリストによる全4回の歴史的ライヴをオリジナルの演奏順でまとめており、これまでに一度も発売されていないものや新しくリミックスされたものを含め全43曲を収録。

わずか4年という歳月の間に、ジミ・ヘンドリックスは息を呑むような速さでロック界に誰もがなしえなかった刻印を残してきた。モンタレー・ポップやウッドストックでの劇的で忘れ難い名演と並び称されるフィルモア・イーストでのヘンドリックスの伝説的ライヴは、輝かしいキャリアの中でも限りない可能性に満ちた重要なターニング・ポイントとなっている。

2日に渡って行なわれた4回の圧倒的コンサートで、ジミ・ヘンドリックスとビリー・コックス、バディ・マイルスがロックとR&Bとファンクの垣根を打ち破り、何を作り出そうとしていたのか明らかになる。これらの演奏は当初、1970年1月1日の2回のライヴからドラマチックでキーとなる曲「マシン・ガン」など含め全6曲をまとめた『バンド・オブ・ジプシーズ』として、1970年4月に発売。豊かなアレンジ、ロックとソウルの力強いミックスチャーでヘンドリックスの多くのファンを驚かせ、沸き立たせた。

1969年6月、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスは人気の絶頂期にあったにもかかわらず解散。ヘンドリックスは8月のウッドストックで演奏するために新たに大規模なバンド、ジプシー・サン&レインボウズを組み、新しいステップを踏み出す。この大所帯のバンドには、1962年にケンタッキー州フォート・キャンベル第101空挺部隊で共に従軍していたときに仲良くなった長年の友人、ビリー・コックスがベースで参加していた。ジプシー・サン&レインボウズは短命だったが、10月にバンド・オブ・ジプシーズが正式に生まれた。メンバーはヘンドリックスとビリー・コックス、そしてエレクトリック・フラッグのドラマーであり、ときとしてリード・ボーカルも担当するバディ・マイルス。ヘンドリックスは彼等とのコラボレーションに刺激を受け、「パワー・オブ・ソウル」や「バーニング・デザイア」、そして画期的で創造性に満ちた「マシン・ガン」のような、進取の手応えある曲が生まれることになる。

バンド・オブ・ジプシーズのデビュー・ライヴは1969年大晦日と1970年元旦の2日間にマンハッタンのフィルモア・イーストで行なわれた連続4回のコンサートで、その全てのステージが本格的にレコーディングされた。ヘンドリックスはわずか9ヶ月前にマジソン・スクエア・ガーデンをソールドアウトにしていたが、フィルモア・イーストをライヴ録音の場に選ぶ。

無名だった1965年10月、ヘンドリックスはスタジオ・ミュージシャンとして1枚のアルバムだけに出演するものと思ってある契約にサインする。PPXインダストリーズが作ったそのたった一枚のアーティスト契約は、不幸にして3年もの間彼の活動を拘束したのである。縛られることを望まないヘンドリックスは1968年に法的和解に応じ、次のアルバムの配給権はキャピトル・レコードに委ねられた。1969年秋までにキャピトルとPPXはアルバム引き渡しを激しく要求するようになっており、ヘンドリックスは彼らにライヴ・アルバムを提供することを決めた。

自由をこよなく愛するギタリストにとってこんな法的義務は極めてストレスの多いものだったに違いないが、皮肉なもので結果として見事な作品に結実する。ジミは4回公演の初回を今までに発売されたことがない11曲でスタートさせる。「イザベラ」、「イージー・ライダー」、「バーニング・デザイア」のようなエキサイティングな新曲は満員の会場を沸かせた。ヘンドリックスは残る3回のショーでも「ストーン・フリー」、「紫のけむり」、「ファイア」といった人気曲を新解釈で披露したり、「マシン・ガン」ではまったく新しい展開を見せたりして力強い表現で圧倒させた。元旦の2回目のコンサートを見たダウン・ビート誌の評論家、クリス・アルバートソンはライヴ評に「楽器の持つ技術的な可能性を余すところなく利用する特筆すべき才能が、豊かな音楽的想像力と結びついて、ジミを傑出したパフォーマーにしているのだ」と書いた。

1970年11月頃にはバンドは過去のものになっていたが、このトリオが生み出したファンクとロックとソウルのブレンドは後のポピュラー・ミュージックに深いインパクトを与えて歴史に残るものとなる。ファンクのパイオニアであるパーラメント/ファンカデリックやカーティス・メイフィールド、アイズレー・ブラザース(ヘンドリックス自身かつて一緒にプレイしていたことがある)、ブーツィー・コリンズからヒップホップのアーティストに至るまで、数えきれないほどのアーティストがジミの驚異的才能を称え、自らのマイルストーンとしているのだ。

今回発売となる『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』は、半世紀近くも未発表のままだったライヴ音源が新しくミックスされ、編集なしの演奏順に並べられ、ファンはついにヘンドリックスとコックスとマイルスが行った革新に触れる事が出来る。「アース・ブルース」、「ステッピング・ストーン」のように新たに書き下ろした曲や、「フォクシー・レディ」や「ヴードゥー・チャイルド(スライト・リターン)」、「ワイルド・シング」、「ヘイ・ジョー」、「紫のけむり」のようなエクスペリエンスの人気曲など、魅力溢れる曲の数々に加え、ハワード・テートの「ストップ」や、ジミー・ヒューズの「スティール・アウェイ」、エルモア・ジェイムスの焼きつくような「ブリーディング・ハート」などのエキサイティングな新バージョンでは、彼等ならではの独自性が際立っている。

豪華なパッケージはフィルモア・イーストの専属写真家のエイメリー・ロスチャイルド、ジャン・ブロム(彼の色彩溢れる肖像写真が1970年の『バンド・オブ・ジプシーズ』のオリジナル・アートワークに使われている)、さらには舞台裏の楽屋にいる3人にも自由に接触できたマーシャル・アンプの代表、マーク・フランクリンのような名カメラマンによる未公開写真が満載。カラー・ブックレットにはベーシスト、ビリー・コックスの追想記と、作家/ジャーナリスト/映画製作者のネルソン・ジョージによるライナーノーツが収められている。『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』は、1995年よりエクスペリエンス・ヘンドリックスのあらゆるプロジェクトを監修している3人、ジェイニー・ヘンドリックスとエディ・クレーマー、ジョン・マクダーモットがプロデュースしている。そしてマスタリングはグラミー賞受賞エンジニアのバーニー・グランドマンが担当した。
■『Songs For Groovy Children: The Fillmore East Concerts』

●Disc One -- Dec. 31, 1969, First Set
1. "Power of Soul"
2. "Lover Man"
3. "Hear My Train A Comin’"
4. "Changes"
5. "Izabella"
6. "Machine Gun"
7. "Stop"
8. "Ezy Ryder"
9. "Bleeding Heart"
10. "Earth Blues"
11. "Burning Desire"

●Disc Two -- Dec. 31, 1969, Second Set
1. "Auld Lang Syne" %
2. "Who Knows" %
3. "Fire"
4. "Ezy Ryder" *
5. "Machine Gun" %
6. "Stone Free"
7. "Changes" *
8. "Message to Love" *
9. "Stop" *
10. "Foxey Lady"

●Disc Three -- Jan. 1, 1970, First Set
1. "Who Knows"
2. "Machine Gun"
3. "Changes" +
4. "Power of Soul" %
5. "Stepping Stone" %
6. "Foxey Lady" +
7. "Stop" %
8. "Earth Blues" +
9. "Burning Desire" %

●Disc Four -- Jan. 1, 1970, Second Set
1. "Stone Free" %
2. "Power of Soul" #
3. "Changes" #
4. "Message to Love" #
5. "Machine Gun" %
6. "Lover Man" *
7. "Steal Away" *
8. "Earth Blues" %

●Disc Five -- Jan. 1, 1970, Second Set
1. "Voodoo Child (Slight Return)"%
2. "We Gotta Live Together" #
3. "Wild Thing" %
4. "Hey Joe" *
5. "Purple Haze" *

*:未発表
+:初CD化(映像作品収録)
#:未編集のオリジナル・ヴァージョン、新リミックス
%:10年振りCD化、新リミックス