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マーヴィン・ゲイ幻のアルバム『You're The Man』 トレーラー映像公開

2019/07/03 09:27掲載
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Marvin Gaye / You're The Man
Marvin Gaye / You're The Man
47年の時を経て“新譜”として発売されたマーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)の幻のアルバム『You're The Man』。新たにトレーラー映像が公開されています。



アルバムはSpotify、Apple Musicで全曲リスニング可





以下はリリース時のプレスリリースより

『You’re The Man』は、サントラでもない、マーヴィン・ゲイの1972年のソロ作品。ほとんどの楽曲が初LP/CD化となる。

1972年、マーヴィン・ゲイは頂点にのぼりつめていた。前年の1971年のアルバム『What’s Going On』からの3つのシングル「What’s Going On」「Mercy Mercy Me (The Ecology)」「Inner City Blues (Make Me Wanna Holler)」がBillboardのHot Soul Singlesチャートで1位、そしてPopチャートでもTOP10入りを果たした。

今回のシングル「You’re The Man」―[米国大統領選挙運動が始まったときの政治的な非行動に対する浸透していた皮肉の意]―は、BillboardのHot Soul Singlesチャートで7位を記録。彼はモータウンがシングルと同タイトルのアルバム『You’re The Man』がカタログ番号Tamla 316も用意しているのは知っていた。しかし、リード・シングルがポップチャートでのクロスオーバーヒットまでにはならずポップチャートでは50位と失速すると、アルバムリリースは立ち消えた。レコーディングについては曖昧で、その頃はレーベル社長のベリー・ゴーディはモータウンをロサンゼルスに引っ越す計画中。マーヴィンは自らお蔵入りとした。

今は亡き音楽の伝説にとって、この年は特別な移行期であり、アルバムはデトロイトとL.Aでレコーディングされている。彼は自身がプロデュースした胸に刺さるようなバラードの組曲を作曲。彼はのちにプロデューサーとなるソングライターでジャクソン 5のヒット曲「I’ll Be There」で知られ、映画『The Mack』と『フォクシー・ブラウン』のスコアで称賛されることになるウィリー・ハッチと仕事をしていた。そして、パム・ソーヤーとグローリア・ジョーンズらが作曲した「Piece of Clay」は1995年の映画『フェノミナン』で使われヒットとなっている。

彼はフレディー・ペレンとフォンス・ミゼルとも作業した。ジャクソン5の裏にいたヒット製造マシーンだ。また、マーヴィン・ゲイとダイアナ・ロスとのデュエット・アルバムを準備していたプロデューサーのハル・デイヴィスと一緒に「The World Is Rated X」を制作。そしてマーヴィンはベトナム戦争に対する怒りや戦地にいた弟の経験を「What’s Going On」に続く「I Want To Come Home For Christmas」を作り上げ。「You’re The Man」をシングルカットした。シングルを除いて、今回のLP/CD上のこれらのトラックやその他のものは、その時点では発表されていない。

今回アルバムの「My Last Chance」「Symphony」「I’m My Life For You」の3曲は、Nas、フージーズ、エイミー・ワインハウスらと長く関わってきた作曲家兼プロデューサーのサラーム・レミによって新たにミキシングされた。1972年に発売中止となったマーヴィンのレアなロング・ヴァージョンのクリスマス・シングル、そのインストゥルメンタルなBサイドの未発表のヴォールトミックスなども含まれる。長年にわたり、アルバム『You’re The Man』の曲はいくつかのCDに収録されていたが、アルバムの17曲のうち15曲は今までにレコードでリリースされたことはない。

『You’re The Man’』の2LPビニール版にはマーヴィン・ゲイの伝記作家デヴィッド・リッツによる新しいライナーノートが収録される。そこでは、『What’s Going On』の大成功を経て、ゲイの個人的な内的対立を創造的な活力と感情的の源として深く掘り下げている。

「今、私は自分がやりたいことができるんだ」とマーヴィンはリッツの著書『Divided Soul: The Life of Marvin Gaye』の中で、こう話していた。
「ほとんどの人にとって、成功は祝福になるでしょう。しかし私にとってはその考えはプレッシャーだった。みんなは“マーヴィンは頂点に上り詰めた”と言った、しかし母が“最初に熟したものが最初に腐る”とよく言っていたこともありその言葉は私を怖がらせた。頂点に上り詰めたら、次は下るだけだ、と。しかし、自分の意識を高めて私は上り続ける必要があるんだ、 そうしなければ背後から落下していくだけだ。“戦争はいつになったら終わるんだ?” それは私が知りたいことだよ、私の魂の内側の戦争がいつ終わるのかをね」。

彼の内面の葛藤にもかかわらず、同年マーヴィンはダイアナ・ロスとのデュエット・アルバムをレコーディングし、そして後に彼のランドマークとなる映画『Trouble Man』のスコアの依頼を受けた。そして一年後、マーヴィン・ゲイ自身最大のヒットとなった『Let’s Get It On』をリリースする。
●『You’re the Man』

Side 1
01. You’re The Man
02. The World Is Rated X
03. Piece of Clay
04. Where Are We Going?

Side 2
01. I’m Gonna Give You Respect
02. Try It, You’ll Like It
03. You Are That Special One
04. We Can Make It Baby

Side 3
01. My Last Chance (Salam Remi mix)
02. Symphony (Salam Remi mix)
03. I’d Give My Life For You (Salam Remi mix)
04. Woman of the World
05. Christmas In the City (instrumental)

Side 4
01. You’re The Man” (version 2)
02. I Want to Come Home For Christmas
03. I’m Going Home (Move)
04. Checking Out (Double Clutch)