David Bowie / CLAREVILLE GROVE DEMOS
デヴィッド・ボウイ(David Bowie)が1969年初めに録音したデモ音源を収めた7インチ・シングルレコード3枚組のボックスセット『CLAREVILLE GROVE DEMOS』がリリース決定。海外で5月17日発売。リリース元はParlophone Records/Warner Music。
ボックスには、1969年初め、ボウイが当時住んでいた英ロンドンのクレアヴィル・グローヴにあるアパートでレコーディングしたデモ・セッション音源全6曲を収録。4曲の完全未発表音源も含まれます。この音源は、ボウイの当時のガールフレンド、ヘルミオーネ・ファージンゲール(Hermione Farthingale)と共にトリオ編成のTHE FEATHERSとして活動していたジョン・“ハッチ”・ハッチンソン(John ‘Hutch’ Hutchinson)と、ボウイのデュオという編成でのレコーディングとなっています。
ボックスの前面や内部で使われている写真は、ボウイの当時のマネージャー、ケンピットによるもので、ボウイがヘルミオーネと住んでいたクレアヴィル・グローヴのアパートで撮影されています。
各シングル盤のレーベル面のデザインは、ボウイが当時、音楽出版社やレコード会社に音源を送る際に使っていたデモ盤のレーベルを復刻したものとなっており、EMI DISCアセテートのレーベル面にはボウイ直筆の楽曲タイトルが書かれています。
すべての音源はモノラル録音で、45回転仕様となっています。
■『CLAREVILLE GROVE DEMOS (3 X 7” SINGLE BOX SET)』
DAVID BOWIE (WITH JOHN ‘HUTCH’ HUTCHINSON)
3 x 7" SET TRACKLISTING
<Single 1>
●Side A
Space Oddity
完成形の歌詞をフィーチャーしたこのデモ音源は、長らく廃盤となっている『スペイス・オディティ』40周年記念2枚組作品で初めて公開された音源。未公開のTV映画『LOVE YOU TILL TUESDAY』用にMorgan Studiosでレコーディングされた音源よりも前にレコーディングされた音源だ。
●Side B
Lover To The Dawn
以前の恋人に向けて書かれたこの曲は、その後「シグネット・コミティー(原題: Cygnet Committee)」へと姿を変え、その年の後半にリリースされたアルバム『スペイス・オディティ』に収録されることとなった。
<Single 2>
●Side A
Ching-a-Ling
デヴィッドとヘルミオーネ、そしてトニー・ヒルからなるトリオ、TURQUOISE(その後トニーの代わりにハッチが加入し、THE FEATHERSとなる)が1968年10月にレコーディングしていた楽曲。THE FEATHERSからヘルミオーネが脱退した後も、デヴィッドとハッチはデュオとしてこの曲を演奏し続けていた。
●Side B
An Occasional Dream
後にアルバムに収録されることとなったヴァージョンとは若干歌詞が違うこのデモ・ヴァージョンは、『スペイス・オディティ』40周年記念2枚組作品にも収録されていた音源。
<Single 3>
●Side A
Let Me Sleep Beside You
最初にこの楽曲のスタジオ音源がレコーディングされたのは1967年9月のことだったが、1970年の『THE WORLD OF DAVID BOWIE』に収録されるまで未発表となっていた。この音源は、1969年10月にBBC用のセッション時に再度レコーディングされたもの。この曲に思い入れのあったデヴィッドは、30年後に、未発表作品となったアルバム『TOY』のためにレコーディングをし直している。その『TOY』用にレコーディングした音源は、2014年にリリースされた3枚組ベスト・アルバム『NOTHING HAS CHANGED』でようやく世に出ることとなった。
●Side B
Life Is A Circus
ロジャー・バンの曲で、ヴォーカル/インストゥルメンタル・カルテット、DJINNがレコーディングした楽曲のカヴァー。デヴィッドとハッチによるヴォーカルは、サイモン・アンド・ガーファンクルのようなスタイルをとっている。
<Musicians>
David Bowie – vocals, guitar and Stylophone
John ‘Hutch’ Hutchinson – vocals and guitar
Photography by Ken Pitt © Ken Pitt