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マイルス・デイヴィス&ジョン・コルトレーン『The Final Tour: The Bootleg Series Vol. 6』から「So What」が試聴可

2018/03/16 04:28掲載
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Miles Davis & John Coltrane / The Final Tour: Bootleg Series Vol. 6
Miles Davis & John Coltrane / The Final Tour: Bootleg Series Vol. 6
マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の未発表音源を収録したオフィシャル・ブートレグ・シリーズの第6弾としてリリースされる、マイルス・デイヴィス&ジョン・コルトレーン(John Coltrane)のアルバム『The Final Tour: The Bootleg Series Vol. 6』。1960年3月22日のスウェーデン・ストックホルム公演(2ndセット)から「So What」が試聴可



アルバムの日本盤は3月28日発売。海外盤は3月23日発売。リリース元はColumbia Records/Legacy Recordings/ソニーミュージック。

以下、日本盤発売決定時のプレスリリースより

1960年3月、ヨーロッパの3都市(パリ、ストックホルム、コペンハーゲン)で行われた5つの伝説的ライヴが初の公式リリースとなる。マイルス・デイビス・ファン必聴<ブートレグ・シリーズ>第6弾として「マイルス・デイビス&ジョン・コルトレーン:ザ・ファイナル・ツアー ブートレグ・シリーズVol.6」(原題:Miles Davis & John Coltrane - The Final Tour: The Bootleg Series, Vol. 6)の国内盤が3月28日発売予定。

マイルス・デイビスとジョン・コルトレーン。このモダン・ジャズ界巨匠二人による化学反応を堪能できる本作はCD4枚組で発売される。ラジオ放送音源として一部の幸運なファンしか聴けなかった1960年春のヨーロッパ・ツアーから5公演を収録。3月21日パリ:オランピア劇場での2公演, 3月22日ストックホルム:コンセルトフセットでの2公演、3月24日コペンハーゲンのティヴォリス・コンセルトサル公演という,ツアー中で最も良かった5公演がセレクトされている。そして、これがコルトレーンがマイルスのグループに参加した最後のツアーとなった。マイルスとコルトレーン、二人の合わせ持つパワーが頂点にあった瞬間、今でも色あせないその美学を時空を越えて体験できるファン必聴の作品だ。

このツアーが行われたのは、『カインド・オブ・ブルー』が発売されて約半年後の1960年春。当時、ともに1926年生まれで30代半ばだったマイルスとコルトレーンはそれぞれに音楽的改革の真っ最中にあり、時に競い合い時に交わる二人のヴィジョンが織りなす衝撃の走るようなサウンドを聴くことができる。収録されているのは、マイルス・デイビスのグレイテスト・ヒッツと言うべきラインナップだ。「ラウンド・ミッドナイト」「バイ・バイ・ブラックバード」「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」「ウォーキン」「オール・オブ・ユー」等ライヴで定番のナンバーが演奏されている。そしてマイルスが作曲した"ソー・ホワット"、"オール・ブルース"は、オーディエンスにとっては当時最新アルバム『カインド・オブ・ブルー』に収められた新曲だったのだ。パーソネルはマイルス・デイビス(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、ジミー・コブ(d)で全員『カインド・オブ・ブルー』から一緒にやってきたメンバーだ。

「1960年春に行われたツアーは、ステージ上でも裏でも、様々な事が起こっていた。力強い、感情を露わにしたパフォーマンスでは、バンドの変化し続ける、独創的なエナジーがサウンドにも現れ、ヨーロッパの観客がそれに臆すことなく反応しているのも聞いて取れる。観客の様子も、これら歴史的なパフォーマンスならではの重要な特徴だ」とグラミー賞受賞の音楽歴史家アシュリー・カーン氏が当時の様子をライナーノーツで語っている。

「本作の音楽について良く言われているのは、素晴らしいジャズ・グループがなんとか崩壊しないように踏ん張っている様子が現れているということ...また同じくらい説得力のある見方が、この1960年当時の状況としてマイルス・クインテットが偉大なグループたるサウンドを再発見している最中だった、音楽をどれほど詰め込めるか、一度に全てを、それを一つのコンサートに、さらには一つの曲の中にということだ。それはメンバーがかけ離れているということではなくて、それぞれが同じユニットにいながらにしてより自分らしい故に、分岐しながらも共存し、共作が可能だったということ。」

4CDからなる『ザ・ファイナル・ツアー ブートレグ・シリーズVol.6』は、スウェーデンのDJ:カール=エリック・リンドグレンが当時ジョン・コルトレーンをインタビューした貴重な録音で締めくくられる。「怒りを感じていますか?」と聞くリンドグレンに、「いや、そうじゃない」と答えるコルトレーン。「この間も誰かに話していたんだけれど、たくさんの音を吹く理由は、もしかすると怒ってるように聞こえるかもしれないけれど、一度に色々な事を試しているから。整理していないんだ。」

本作をプロデュースするのはスティーヴ・バーコウィッツ、マイケル・カスクーナ、リチャード・サイデルのグラミー賞受賞チームだ。放送局のアナログ・マスターから新たにマスタリングされており、マイルス・デイビス・エステート、ジョン・コルトレーン・エステート、レガシー・レーベルが一体となって本作の公式リリースを実現させた。1960年3月にヨーロッパのラジオ曲で放送されたこれらの録音を長年求め、珍重するコレクターも多い。またアナログ・レコード・ファンに向けて 3月24日のコペンハーゲン公演が輸入盤国内仕様(日本語帯・解説付)アナログ盤として3月28日に同時発売予定。タイトル:「ザ・ファイナル・ツアー:1960年3月24日コペンハーゲン公演」(「The Final Tour: Copenhagen, March 24, 1960」)。アナログ、CDともに完全生産限定盤。
●『The Final Tour: The Bootleg Series Vol. 6』

<CD>

[Disc 1]

☆Olympia Theatre, Paris - 3/21/1960

1. All of You
2. So What
3. On Green Dolphin Street
4. Walkin'

[Disc 2]

☆Olympia Theatre, Paris - 3/21/1960

1. Bye Bye Blackbird
2. 'Round Midnight
3. Oleo
4. The Theme

☆Tivoli Kosertsal, Copenhagen - 3/24/1960

5. Introduction
6. So What
7. On Green Dolphin Street
8. All Blues
9. The Theme (incomplete)

[Disc: 3]

☆Koncerthuset, Stockholm - 3/22/1960

1. Introduction by Norman Granz
2. So What
3. Fran Dance
4. Walkin'
5. The Theme

[Disc: 4]

☆Koncerthuset, Stockholm - 3/22/1960

1. So What (Second Concert)
2. On Green Dolphin Street
3. All Blues
4. The Theme (Second Concert)
5. John Coltrane Interview - John Coltrane

<アナログレコード>

1960年3月24日コペンハーゲン ティヴォリ・コンセルトサル公演

[Side A]

1.ノーマン・グランツによるイントロダクション 

2.ソー・ホワット 

3.オン・グリーン・ドルフィン・ストリート part1

[Side B]

1.オン・グリーン・ドルフィン・ストリート part2

2. オール・ブルース 

3. ザ・テーマ