ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)の未発表音源集『Both Sides Of The Sky』のプロデュース、エンジニア、ミックスを手がけ、生前のジミ・ヘンドリックスの作品全てに関わってきたエディ・クレイマーが、ジミ・ヘンドリックスの制作秘話を語っています。
以下ソニー・ミュージックより
今から約50年前の1969年5月7日、NYのスタジオ“レコード・プラント”にて、ジミ・ヘンドリックスと共に“100万ドルのギタリスト”ジョニー・ウィンターが今作に収録されている「シングス・アイ・ユースト・トゥ・ドゥ」のレコーディングを行った時のこと、「NYのシーン・クラブでジョニー(・ウィンター)がジャムっていた時、ジミが入ってきて、2人のジャムが始まった。意気投合して、ジミが『これスタジオでやろうぜ!』、ということになってあの曲(「Things I Used to Do」)が録音されました。想像してみて下さい!8th Avenueを真夜中に歩いていて、シーン・クラブから出てくるジミ・ヘンドリックスに出くわす場面を。羽根のついた帽子をかぶり、あのコスチューム、あのアクセサリー、ストラトを持ち、20人ばかりを従えて道を伸し歩き、堂々とレコード・プラントへ入っていく様子を。車を止めてしまう勢いでした!いや、実際に車が止まったのですが・・・。スタジオがセットアップされ、2度ばかりリハーサルをやり、あっという間にマスターが仕上がりました!」と、当時を振り返った。
エクスペリエンス・ヘンドリックスLLCの社長兼CEOジェイニー・ヘンドリックスは本作について「ジミのレガシーを守り、また世界中に広がるジミ・ファンのファミリーに質の高いリリースを届け続けるという責任は高まっています。私たちの現在進行形のコミットメント、それこそが『Both Sides Of The Sky』に反映されているものなのです。より深い意味で言えば、それは約束を守り続けること。ジミと私は一度お互い約束したことがありました。兄は私の面倒を見てくれると言い、私は兄の面倒を見るからねと言ったのです。兄の音楽と、私たちが兄の作品を守ることにより、兄と私はお互いに敬意を表し合うのです。私たちは今ジミのクリエイティヴな作品を管理するようになり30年目に突入しました。兄が私たちに残してくれたものの完全性を保ち続けようという私たちの決意は、時間とともに強くなる一方です」とコメントしています。
以下は以前に公開された音源・映像
「Lover Man」のミュージックビデオ
「Lover Man」の未発表ヴァージョン。1969年12月録音
「Hear My Train a Comin'」の未発表ヴァージョン。1969年4月ニューヨーク録音
「Hear My Train a Comin'」についてプロデューサー/レコーディング・エンジニアのエディ・クレイマーが語る特別映像